登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1),(4) |
登録年 | 2000年 |
アレキパは、ペルー南部にある山々に囲まれた高原都市。周辺で取れる白い火山岩によって造られた建築物がほとんどで、そのため「白い町」と呼ばれます。建築物にはスペインと先住民のそれぞれの建築技術が見られ、バロック様式の優雅なファサードを持つ大聖堂など、美しい街並みが評価。
ここでは、アレキパ市の歴史地区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アレキパについて詳しくなること間違いなし!
アレキパ市の歴史地区とは?
ペルー南部、3つの火山の麓にあるアレキパ。建築物は周辺で取れる白い火山岩で作られたものが多く、独特の町並みが形成されています。町は16世紀に設立され、それ以前に住んでいた先住民の集落をもとに建設されたもの。昔から地震の多い地域だったので、聖堂には2m以上、住宅には1mの厚さの壁があり、地震対策されているのが特徴です。
過去に何度も発生した大地震とともに、アレキパの町は再建され、新しい建築様式とともに発展。16世紀は先住民の集落、16世紀後半〜18世紀後半のスペイン統治時代のバロック建築やロココ様式、18世紀後半〜19世紀後半はスペインから独立した後の新古典主義初期、そして19世紀後半〜現在までは新古典主義と現代建築となり、街にはさまざまな段階の建築物が見られます。
登録されている主な構成資産
アルマス広場と大聖堂
街の中心部にある広場。ここには16世紀にスペイン人によって建設された大聖堂があり、地震の影響で何度も再建と修復を繰り返してきました。現在の大聖堂は19世紀に新古典主義様式で再建されたもの。
サンタ・カタリーナ修道院
旧市街の北部、1571年に設立されたドミニコ会の修道院。もともとは富裕層の女性だけを受け入れた女子修道院で、最大で450人ほど暮らしていました。白い火山岩を使用した建築物ではあるものの、赤く塗られた壁も多く、白い町の中でもカラフルな配色が目立つ修道院です。
アレキパ市の歴史地区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
アレキパが評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
アレキパに立つ建築物は、スペインと先住民の技術統合の傑作であるという点。
登録基準(iv)
アレキパの中心部は、地震やスペイン人の征服などの影響を受けながらも発展した、植民地時代の都市の優れた例であったこと。
世界遺産マニアの結論と感想
アレキパの旧市街は、クスコと違ってスペイン人によってほぼ作成された街ではあるものの、何度も発生した地震など、現地に住む人々によって自然災害を対策しつつ形成された都市であるという点が評価されています。
ちなみに、アレキパは美食の街として知られ、郷土料理の宝庫。特に川エビが特産物でスープにすると絶品!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。