南アフリカの世界遺産「イシマンガリソ湿地公園」とは?世界遺産マニアが解説

登録区分自然遺産
登録基準(7),(9),(10)
登録年1999年

イシマンガリソ湿地公園は、南アフリカ北東の沿岸部に位置していて、敷地内には、セント・ルシア湖やムクゼ湿原、砂丘、サンゴ礁など、さまざまな自然環境が見られます。ここはアフリカでサンゴが見られる南端の地で、公園内には6500種を越える動植物が存在し、特に希少種のシロサイなど貴重な動物も生息。

ここではイシマンガリソ湿地公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、イシマンガリソ湿地公園について詳しくなること間違いなし!

目次

イシマンガリソ湿地公園とは?

ザトウクジラ/イシマンガリソ湿地公園
画像素材:shutterstock

南アフリカ東部のクワズール・ナタール州の東海岸にある自然保護区で、13もの保護区で構成されています。ここは大規模な洪水や沿岸の暴風雨などによって形成された、森林や海洋保護区、湿原などさまざまな自然環境が見られ、多様な生態系が見られるエリア。

沿岸にはサンゴ礁が見られますが、ここがアフリカでサンゴが見られる南端であるというのが特徴。6500種を越える動植物が見られ、南アフリカ固有の108種もしています。フラミンゴやカモメなど521種の鳥類が見られ、シロサイやカバなどの哺乳類などが見られるのもユニーク。そして、保護区内にはザトウクジラも訪れることで有名です。

イシマンガリソ湿地公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

イシマンガリソ湿地公園
画像素材:shutterstock

イシマンガリソ湿地公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
イシマンガリソ湿地公園は、220kmもの海岸が続き、浜辺にはカメ、沖合ではクジラやイルカ、セント・ルシア湖は気候のサイクルに関連していて、園内には膨大な数の水鳥やさまざまな鳥の営巣地が見られるという点。

登録基準(ix)
イシマンガリソ湿地公園は、更新世(約258万〜1万年前)初期に形成された河川や海岸によってさまざまな地形が生まれ、並外れた生物多様性が見られ、沿岸は海流に運ばれる堆積物がサンゴ礁の生息地拡大のための環境が作られます。さらに、定期的な洪水や暴風雨によって複雑になることが、生態系の進化につながり、固有種が生まれる環境になるということ。

登録基準(x)
イシマンガリソ湿地公園には、さまざまな地形に多種多様な生態系が見られ、6500種を超える動植物が見られ、南アフリカの固有種の108種、467種の絶滅危惧種も含んでいるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

非常にさまざまな地形や生態系があるので一概には言えないのですが…南アフリカの東海岸に広がる湿地帯や湖、海岸は古くからさまざまな地形が作られ、洪水や暴風雨によって複雑な環境から生態系の進化に繋がり、固有種や絶滅危惧種が見られる、アフリカでも有数の生物多様性が存在するという点で評価されています。

ちなみに、公園内では約6550万年前に絶滅したと考えられ、「生きている化石」で有名なシーラカンスが1938年に発見されました。ここでは深海域で何匹も捕獲したことで有名。シーラカンスはなんと寿命が100年と推測されるという研究結果もあり、まだまだ謎が多い生物でもあります。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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