インドの世界遺産「ドーラビーラ:ハラッパー文化の都市」とは?どんな遺跡?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (4)
登録年2021年

パキスタンとの国境沿いにあるカッチ湿原。その中のカディール島には、紀元前3000〜1500年にかけて人が住んだ形跡のあるドーラビーラ遺跡があります。これは世界四大文明の一つ、インダス文明の都市で、貯水池などの水利施設があったことから、高度な文明を持つ都市だったとされています。

ここではドーラビーラ:ハラッパー文化の都市がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ドーラビーラについて詳しくなること間違いなし!

目次

ドーラビーラ:ハラッパー文化の都市とは?

画像素材:shutterstock

ドーラビーラは、パキスタンとの国境沿いにあるグジャラート州カッチ湿原にある遺跡。湿原にはカディール島という大きな島があり、島の西部の広大な敷地にはインダス文明の都市が築かれました。

インダス文明は現在のパキスタンやインド西部で栄えた文明で、その中でもハラッパーはパキスタン北東部に栄えた文化。その中でもドーラビーラは1967年に発見され、ここはインド亜大陸で5番目に大きなインダス文明の遺跡です。紀元前3000年には人が住み始め、その後1500年もの間、繁栄したと考えられているもの。

ハラッパーやモヘンジョダロといったインダス文明の都市と同じように、城塞と市街地の2つので構成。町は城壁に囲まれていて、東と南には貯水池が発見されています。東門近くの貯水池は幅約25mで深さ約7m、城壁南側の貯水池は幅約35mで深さ約7m。ここは降水量が少なく、雨季に降る雨を貯水池に流れ込むようにして、水を利用したと考えられています。

他の都市は、川などの水源の近くに位置しているのですが、ドーラビーラは鉱物が採掘を目的としていて、カーネリアンの工房などが発見されていることから、今でいえば工業都市の側面もあったと考えられます。そして、メソポタミアと関連が見られる土器も発見。インダス文明の中でも交易都市として繁栄していたと推測されています。

ドーラビーラ:ハラッパー文化の都市はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ドーラビーラが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
居住が始まったのは紀元前3000年前後と非常に古く、インダス文明の都市として1500年間利用され続け、ハラッパー文化を代表する都市であったという点。

登録基準(iv)
ドーラビーラは、城壁や城塞、貯水池、水路など、ハラッパー文化の中でも優れた都市計画が見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ドーラピーラは、モヘンジョダロやハラッパーなどインダス文明を代表する都市に比べるとまだ知名度はありませんが、紀元前3000年には人が住み始めたという、インダス文明としてもかなり古い都市。そして、ここは貯水池を含めて、高度な建築技術を持つハラッパー文化を代表する都市であったというのもポイント。

ちなみに、城壁の北門では、10文字分のインダス文字が発見されたことでも有名。これは北門の看板的存在ではないかと考えられます。しかし、インダス文字はまだ解読されていないため、これが何を示すのかはまだ不明。今後の研究が待たれます。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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