世界遺産は1972年に初めて登録されて以来、ほぼ毎年増え続けています。世界的に有名な遺産などはかなり初期の段階で登録されていることが多く、比較的新しい世界遺産は観光的な評価以外にもさまざまな側面で登録される傾向にあるのが特徴ですが、どのように登録されていったのでしょうか?
現在は1000件以上も登録されている遺産を世界遺産マニアが古い順にまとめていきました。年代別に世界遺産のトレンドなども合わせて紹介していきましょう。
1970年代の世界遺産
1972年に世界遺産条約が結ばれると、1978年には12件の遺産が初めて「世界遺産」として登録されました。とはいえ、世界遺産創設にきっかけとなったエジプトなどの有名な遺産は、1年遅れて1979年に大量に登録されています。
1980年代の世界遺産
は世界遺産が拡大する時期であり、フランスやイタリア、スペインなど、ヨーロッパの有名な遺産はこの時代に多く登録されました。しかし、日本を初めとする世界遺産条約を締約していない国も多くあったため、まだまだリストは不完全なものだったのです。
1990年代の世界遺産
1992年に日本が世界遺産条約を批准したことから、1993年には姫路城と法隆寺が世界遺産に登録。そして、1995年からは「文化的景観」と呼ばれる自然の成約下で人間社会が発展したことを示す文化遺産のカテゴリーも登場し、多様性が見られるようになったのもこの頃。
2000年代の世界遺産
この頃になってくると、世界的に有名な観光地はほとんど網羅されてきたため、各国のマイナーな遺産まで登録されてくるように。逆に世界遺産になってから観光地として旅行者が増えるという例もあり、「世界遺産」そのものが世界的に名が知られるようになった時期でもあります。
2010年代の世界遺産
2014年に世界遺産にされたボツワナのオカバンゴ・デルタは、1000件目の記念すべき世界遺産であり、いよいよ世界遺産リストが1000件を超えたのもこの時期。2016年に大陸をまたいで登録された「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」は、初めてのトランスコンチネンタル・サイトとなりました。
2020年代の世界遺産
2020年は新型コロナ、2022年はウクライナ戦争によって、世界遺産委員会が開催されなかったため、これらの遺産の登録は大幅に遅れてしまいました。ますます多様なカテゴリーの世界遺産が誕生しつつあり、世界遺産という「枠組み」もさらに発展しています。
世界遺産マニアの結論と感想
1972年に初めて登録されただけあって、50年以上に渡ってリストは増えていき、世界遺産の数は1000を超え、現在も増え続けています。誰もが知っている観光地だけでなく、幅広いジャンルの遺産があるので、興味が出たら一つずつ見ていくというのもおすすめですよ!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。