登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (3) |
登録年 | 2009年 |
ブルキナファソ南部にあるロロペニの遺跡は、10もの砦があり、かつてサハラ砂漠の黄金貿易を支えた都市があった場所。ここは少なくとも1000年以上前から使用されていたとされますが、特に金の抽出と精錬が盛んで14〜17世紀が黄金期でした。しかし、19世紀には既に荒廃しており、今も遺跡は未発掘の箇所が多く、さらなる発見が期待されています。
ここではロロペニの遺跡群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ロロペニの遺跡群について詳しくなること間違いなし!
ロロペニの遺跡群とは?
ブルキナファソ南部のポニ県は、コートジボワールとガーナの国境近くに位置します。遺跡はロロペニの町から北西約2kmの位置にあり、高さが最大6mものラテライト石で築かれた壁で囲まれた10の砦が世界遺産に登録されていて、ここはサバラ砂漠の黄金貿易を支えた都市でもありました。現在残る石壁は放射性炭素年代測定の結果、少なくとも11世紀に遡るというほど。ここは金の抽出と精錬が盛んな都市で14〜17世紀が最盛期で、当時は地中海とも交易し、南北を結ぶ交易路が建造されました。
当時黄金を管理していたのはロロン族とクランゴ族。都市は彼らによって建設されたと考えられていますが、17世紀以降は衰退したとされ、19世紀初頭には荒廃しました。そのためまだまだ謎が多く、遺跡は未発掘の箇所がもあり、これからさらなる発見が期待されています。
ロロペニの遺跡群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ロロペニの遺跡群が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
ロロペニは、西アフリカの要塞化された定住地の中でも保存状態が良く、少なくとも7世紀に渡って行われた伝統的な金の採掘に関連して、現在のナイジェリアの城塞都市や、ガーナ・マリなどのソンガイ帝国の一部であったニジェール川上流の都市とは全く違う構造で、黄金の取引によって繁栄した都市の跡が見られるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ロロペニは1000年の歴史を持ち、14〜17世紀には黄金で大に繁栄したということを物語る都市遺跡で、周囲の他の都市とはまた異なる都市構造が見られ、まだまだ未発掘の部分があるという点で評価されています。
ちなみに、ブルキナファソは今でも金の採掘が行われていて、金は輸出の半分以上を占め、ブルキナファソの経済を支えているのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。