実は世界遺産には必須の概念があります。それが「顕著な普遍的価値(OUV)」。これは「どの時代でもどんな人でも価値を感じるもの」ということなのですが、具体的にどのようなものなのでしょうか?
今回は世界遺産にとっての顕著な普遍的価値を世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、顕著な普遍的価値について具体的に理解できること間違いなし!
顕著な普遍的価値とは?具体的にいうとどんなこと?
顕著な普遍的価値とは、英語でOutstanding Universal Valueのこと。英語の頭文字をとってOUVとも呼ばれます。和訳すると「顕著な普遍的価値」になるのですが、これにはさまざま意味を含みます。
具体例を挙げると
・国や文化、民族、宗教、性別という枠組みを超えること
・現在だけでなく、将来世代にも共通した重要性
・そのものの文化的な意義や自然的な価値
こういった世界中の誰が見ても価値を感じるものこそが、顕著な普遍的価値と定義されています。
現在の世界遺産には「顕著な普遍的価値」が必須
この顕著な普遍的価値という概念は、2010年の世界遺産委員会で明確になったので、1978〜2006年までに登録された遺産も遡って言明しています。ちなみに、日本の遺産は2014年までに、登録されている遺産はすべて終わっているのでご安心を。
世界遺産マニアの結論と感想
このように現在登録されている遺産でも、今後登録される遺産でも、顕著な普遍的価値が必須になります。つまり、各国や各民族が自分勝手に「価値がある」と思い込んでも、客観的に素晴らしいものと認定されない限りは、世界遺産にならないということですね。
※写真はイメージです
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。