登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1),(3),(4) |
登録年 | 1985年 |
ポンデュガールは、フランス南部のガール川にかかる高さ49mの水道橋。3層のアーチで構成された優美なデザインで、これは紀元前1世紀のローマの建築家によって築かれた高度な建築技術を現在に残すもの。
ここでは、ポン・デュ・ガール(ローマ水道橋)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ポン・デュ・ガールについて詳しくなること間違いなし!
ポン・デュ・ガール(ローマ水道橋)とは?
フランス南部・ガール県のガール川にかかる橋で、古代ローマ時代に建造されたもの。ここはユゼスという水源地からネマウスス(現在のニーム)へと水を運ぶために築かれた約50kmもの長さがある水路の一部で、世界遺産として登録されているのは、約275mの水道橋部分。ここは1世紀に古代ローマの政治家であったアグリッパが建造を命令して築かれたもの。
水道橋は、全長で約50kmで、水源地と高低差はわずか17mにしか落差がないのですが、ポンプを使用せずに1日2万立方mの水を供給できたというほど。
橋は3層のアーチになっていて、水の表面から最上層部までの高さは約49m。建築素材としては白亜紀の石灰岩を使用して築かれ、改修はされたものの、現在まで残るというローマ帝国の技術力の高さがうかがえます。3層のアーチは上層ほどアーチの数が増え、幅も狭くなるという構造。
ポン・デュ・ガール(ローマ水道橋)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ポン・デュ・ガールが評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ポン・デュ・ガールは、ローマ帝国の技術の傑作であり、その存在はこのエリアの風景をも変貌させた芸術的な建造物であったいうこと。
登録基準(iii)
ローマが建造した水道橋は、ローマの建築家の技術力の高さを証明しているという点。
登録基準(iv)
ポンデュガールは、ローマ帝国時代を代表する建築物の一つであるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ポンデュガールは、ローマ時代の建造物の中でも、高度な技術が施され、ローマ帝国の技術力の高さを今にも伝えるという点で評価。
ちなみに、ローマ時代の水道橋はスペインのセゴビアやトルコのイスタンブールにも見られますが、3層のアーチの優美な橋が見られるのはフランスだけ!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。