登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (2), (6) |
登録年 | 2016年 |
ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸は「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産の一つ。ここは彼が示した近代建築の五原則を完全に実現した邸宅の一つで、実験的な建造物でもあります。ところで、ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸について詳しくなること間違いなし!
ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸とは?
パリで1923〜1925年にかけて建造された2世帯住宅。コルビュジエの兄・音楽家のアルベール・ジャンヌレと、好意的な顧客であったラ・ロッシュの2人によって依頼されたこともあり、ここは近代建築の五原則の導入したりと、実験的な建造物でもありました。近代建築五原則が完全に実現できたのは、彼の最高傑作のサヴォア邸とここのみ。
ちなみに、ここは二世帯住宅となっているのが特徴。湾曲した壁面とそれに続くスロープといった新しい表現「建築的プロムナード」も見られます。現在はル・コルビュジエ財団の本部として利用。
ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ル・コルビュジエの建築作品は、人類の想像的才能を示す傑作であり、20世紀の建築や社会における課題を解決するものであったということ。
登録基準(ii)
ル・コルビュジエの建築作品は、近代建築の誕生と発展に深く関係し、半世紀以上に渡って、4つの大陸の建築に前例のない影響を与えていて、世界規模での人間の価値交換を示すものであるという点。
登録基準(vi)
ル・コルビュジエの建築作品は、「近代建築」に直接関連していて、20世紀にその理念と作品が重要性を持ち、これらは建築や絵画、彫刻などと融合を示し、半世紀に渡って世界で広まった「新しい建築様式」を表したものであったということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸はル・コルビュジエの代表作であり、近代建築の五原則が実現された住宅の一つで、世界中の邸宅の設計に大きな影響を与えているという点で評価されています。
ちなみに、兄であるアルベール・ジャンヌレの他に、従兄弟であるピエール・ジャンヌレもいて、彼も建築家であり、コルビュジエのパートナーでありました。そもそもル・コルビュジエはペンネームみたいなもので、本名はシャルル・エドゥアール・ジャンヌレ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。