世界一美味しいカレー、タイの「マッサンマンカレー」とは?実はまずい?世界遺産巡りにおすすめグルメはこれ!

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世界一美味しいカレーはどのカレーか知っているだろうか?実はそのキャッチコピーを名付けられたのが、タイのマッサマンカレーだ。…いや、マッサマンカレーと言われてもレッドカレーやグリーンカレーという有名なカレーよりも美味しいとされるのだ。そんなマッサマンカレーとはどんなグルメなのか?

今回は、タイの世界遺産・古都アユタヤの帰りに味わったグルメ「マッサマンカレー」を紹介。世界遺産巡りのついでに味わってほしい「世界遺産級の激ウマ・グルメ」を解説していこう。

目次

タイの世界遺産「古都アユタヤ」は世界から品々が集まる国際都市だった

古都アユタヤ

タイの首都バンコクから北へ約80kmにあるアユタヤ遺跡は、かつてはアユタヤ王朝の首都であった場所で、ここは交易都市として各国から商人が集まる街でもあった。16世紀になると、日本人も交易を求めて船が訪れるようになり、日本人町が築かれ、やがて頭領であった山田長政が王から官位を授かるほどに。しかし、あまりにも勢力を拡大し続けたために、町は焼き討ちに合うという悲しい歴史もあり、現在の日本人町跡には石碑しか残っていない。

しかし、17世紀になるとアユタヤ王朝は鎖国体制となり、中国人のみの取引となっていき、18世紀になるとビルマによって町は徹底的に破壊。結局、現在のアユタヤではかつての繁栄はほとんど見られず、世界遺産ではあるものの、その美しい都の姿を思い浮かべるのは難しい。

「古都アユタヤ」の詳細はこちら

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マッサマンカレーは“世界一”おいしいカレー?

マッサマンカレー

そんなアユタヤ王朝だが、16世紀になると、山田長政のようなアジア系だけでなく、中東・ヨーロッパ系の人々も王の周りで活躍していて、その中にはペルシャ人のシャイフ・アフマド・クーミーという人物がいて、彼は商人であったものの、やがて官位をもらうほどに出世。中東とのコネクションがあったことから、スパイスが多く手に入ったようで、その当時生まれたのが「マッサマンカレー」である。「マッサマン」とはペルシャ語で「イスラム教徒」という意味で、イスラムの調理法と現地のカレー(ゲーン)を組み合わせた一品だった。

…しかし、これはあくまでも通説であり、ほとんどはマレー料理やインド料理の影響を受けてタイ南部で誕生したというのが一般的(まぁ、ストーリー的にはこちらのほうが美しいが)。タイ南部にはイスラム教徒が多く、ローカルなカレーとしては有名だったのだが、なんと2011年にCNNインターナショナルにおいて「世界で最も美味なランキング50」のTOP1に選ばれたことで知られるようになったのだ。

とはいえ、当時はあまりにも知名度がなく、かなりセンセーショナルを起こした。その後、メディアがこぞって紹介するようになってからはオリジナルのタイだけでなく、日本でも大人気になったというのが実情。

なぜ「まずい」と言われるのか?その具には何が入っている?

マッサマンカレー

それでは「世界一」の味とはどんなものなのか?まぁ、店によって異なるのだが、基本はココナッツミルクやパームシュガー、タマリンド、魚醤をベースとしていて、ルーにはピーナッツやカシューナッツ、じゃがいも、ニンジン、玉ねぎなどが入っている。スパイスとしては、唐辛子、カルダモン、シナモン、八角、クローブ、カルダモン、ナツメグといった、まぁインドカレーっぽい風味。具材はイスラム教向けだったからか、チキンやビーフが多いのものの、タイではポークを入れたものもある。

で、どんな味わいかというと…まぁ一言でいえば「辛さ控えめのココナッツカレー」だ。いや、世界一なのに全く個性がないじゃん!と思われがちだが、決してまずくはない。あくまでもタイカレーとしてはあまり個性がないので「まずい」という解釈をする人がいるのも分からなくない。

実はレッドカレーやグリーンカレーといえば、たいていは激辛でクセが強いものの、このカレーは子供からお年寄りまで美味しく食べられるというのが強みである。つまり、「辛くなく、タイのココナッツカレーっぽい」という意味で「誰がたべてもそこそこおいしい」という点が最大のメリットだ。だからこそ、「平均点の高さ」で世界一になったといっても過言ではない。

…これは「世界遺産級」の味わいだ!

バンコクではマッサマンカレーの名店は多いが、実は店によって味が全然異なる?

マッサマンカレー

とはいえ、平均点が高い…というと、あまり美味しくないというイメージあるが、この料理は割と自由度が高く、むしろ「店ごとに当たり外れ」が多いと言えるだろう。特にバンコクでは、庶民に人気の食堂から高級レストランまで、全く味わいが異なる。

あくまでも個人的見解だが、庶民的な店はシャバシャバ系の王道タイカレーが多く、高級店は北インド風のクリーミー路線が多い傾向にあると思われる。よって、バンコクのマッサマンカレーはもはや料理のジャンルであり、店ごとの個性が十分に味わえるので、マッサマンカレー巡りをしてみるというのも楽しいハズ!

世界遺産のついでに世界遺産級のグルメも同時に楽しんでみてはいかが?

※こちらの内容は、あくまでも過去に現地を訪れた際に体験したものであり、最新情報はご自身でご確認ください。

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この記事を書いた人

世界遺産を満喫するのも良いが…旅の醍醐味は遺産だけじゃない!その遺産を築いた人々や周囲の環境による「グルメ」こそ、世界遺産巡りを楽しむもう一つの醍醐味だ。ここでは世界遺産巡りのついでに立ち寄りたい、“世界遺産級”のグルメを紹介していこう。

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