抹茶アイスは世界が誇る日本発のアイス。これは抹茶を使うことで圧倒的な旨さを引き出すのだ。よって、アイスはそのエリアの特産品を混ぜると意外にも大成功したりするのだが…イランでは特産のサフランを入れるアイスがある!いや、スパイスじゃん!スパイスをアイスに入れちゃうとどうなるのか!?
今回は、イランの世界遺産・エスファハーンのイマーム広場の滞在中に味わったグルメ「サフラン・アイス」を紹介。世界遺産巡りのついでに味わってほしい「世界遺産級の激ウマ・グルメ」を解説していこう。
イランの世界遺産「エスファハーンのイマーム広場」はなぜに「世界の半分」と呼ばれるのか?
エスファハーンはイラン中部にあるエスファハーン州の州都で、ここは乾燥地帯にあるオアシス都市であった場所。古くから交易都市だったのだが、17世紀にイラン全体を支配するサファヴィー朝の首都となったことから、モスクをはじめ、壮麗な建造物が並ぶようになった。
そして、新市街にある王(エマーム)の広場は、王が楽園を再現しようと特に美しい建造物を鍋たことから「世界の半分」と呼ばれるようになった。…というのが有名なエピソードなのだが、実際の広場はただただ広く、広場の周囲は回廊であり、お土産屋が無数に並ぶので、現在では「世界の半分」というよりも「無駄に広すぎる世界」かもしれない。いや、モスクとか宮殿とかに入ると、さすがに「おお!」となるので、そこは安心してほしいのだが…全体的に回廊や緑地が多過ぎるのだ。
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サフランのアイスはエスファハーンの名物スイーツ
エスファハーンは高原地帯にあるのだが、乾燥地帯であるために夏は暑い…。それもあり、回廊にあるアイスクリーム屋は真冬以外は大盛況だ。まぁ、アイスクリーム屋さんなので、そりゃバニラとかチョコとか定番を揃えているのだが…その中でも真っ黄色という異様なカラーのアイスクリームがある。一般的にはオレンジとかレモンとかを想像するだろうが、これはサフランを使ったアイスクリームなのだ。…いや、まさしくサフランライスに使う、あの「サフラン」なのだ!
実はイランはサフランの発祥の一つとされる地で、どのバザールでもサフランが置かれているほどにサフラン大国だ。そんなサフランをアイスに使ってうまいのか?そう日本でいえば「醤油アイス」のようなものだ。まずは一口…むむ、意外とさっぱりしている。甘味も一応あるのだが、それ以上に爽やかな風味にコクが出ていて、大人な味わいだ。そもそもサフランは貴重なスパイスであるのはイランも同じで、今まで食べたどのアイスよりも気品溢れる味わいなのである…
…これは「世界遺産級」の味わいだ!
アイス麺との組み合わせもあり!
イランではサフラン・アイスも有名なのだが、「ファルデ」と呼ばれるでんぷんで作った麺をローズウォーターなどを入れたシロップで食べるという、冷たいスイーツもまた人気。これは食感はツルツルというよりも、モチモチしているが、酸味が強く、割とさっぱり!そして、ファルデにサフランアイスを組み合わせたセットも存在していて、イランスイーツは我々が知っているスイーツとはまた異なる独自路線。
イランというと、厳格なイスラムのイメージだが、スイーツに関してはちょっぴり自由度が高く、クリエティブさが見られるというのも、また意外な一面だったりする。
世界遺産のついでに世界遺産級のグルメも同時に楽しんでみてはいかが?
※こちらの内容は、あくまでも過去に現地を訪れた際に体験したものであり、最新情報はご自身でご確認ください。