イタリアの世界遺産「モデナの大聖堂、市民の塔とグランデ広場」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (3), (4)
登録年1997年

モデナはイタリア北部の都市で、かつては自由都市でもありました。中心部のグランデ広場にある12世紀建造の大聖堂は、初期のロマネスク建築の最高傑作で、イタリアの建築家ランフランコによるもの。隣接する高さ86.12mの市民の塔は、青銅製の花冠(ギルランダ)があることから「ギルランディナーナ」とも呼ばれています。

ここではモデナの大聖堂、市民の塔とグランデ広場がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、モデナについて詳しくなること間違いなし!

目次

モデナの大聖堂、市民の塔とグランデ広場とは?

グランデ広場
画像素材:shutterstock

イタリア北部のエミリア=ロマーニャ州にあるモデナは、街の歴史としては紀元前2世紀に遡るほどで、12世紀に自由都市となりました。中心部にあるグランデ広場の周囲にはモデナの大聖堂、市民の塔、市庁舎など並んでいます。

市庁舎は12世紀建造ではありますが、現在の建造物は16世紀の地震で崩壊した後に再建されたもの。壁龕にある「ボニッシマ」と呼ばれる像は12世紀のもので、モデナのシンボル的存在でもあります。

モデナの大聖堂

モデナの大聖堂
画像素材:shutterstock

グランデ広場の北側にあるモデナの大聖堂は1099年に建造。もともとはモデナの守護聖人ジミニャーノの墓があった場所で、ここには教会があったものの、破壊されたため、イタリア北部のロンバルディアの建築家ランフランコによって遺構をベースに再建されたもの。

ここは高い天井があり、初期ロマネスク様式の傑作ではありますが、大きなバラ窓などもあり、ゴシック様式の要素もあります。聖堂内には、彫刻家ヴィリジェルモによって建造された、ファサード西側に「天地創造」や「アダムとイヴ」などの聖書の場面を表した浮き彫りが並ぶのが特徴。

市民の塔(ギルランディーナ)

市民の塔(ギルランディーナ)
画像素材:shutterstock

モデナ大聖堂に隣接する市民の塔は、1179年に完成した大理石製の鐘楼。ここも大聖堂と同様にランフランコの設計であり、もともとは5階建ての塔でしたが、13〜15世紀にかけて八角形の6階部分と尖塔が加えられ、塔には銅製の花冠(ギルランダ)があることから「ギルランディナーナ」という愛称が付けられました。

モデナの大聖堂、市民の塔とグランデ広場はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

モデナの大聖堂、市民の塔
画像素材:shutterstock

モデナが評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
モデナの大聖堂は、建築家ランフランコと彫刻家ウィリゲルモの作品であり、ロマネスク様式の建築と彫刻が組み合わさたという新しい建築の概念が生み出され、これらは人類の創造的才能が見られる傑作であるという点。

登録基準(ii)
12〜13世紀にかけて作られたモデナの建造物は、ポー渓谷においてロマネスク様式の発展に大きな影響を与え、ウィリゲルモの作品はイタリアの中世後期の彫刻の発展だけでなく、記念碑的な彫刻のブームの復活を示し、他ではフランス南部のトゥールーズやモワサックなど、当時の建造物はわずかしか見られないということ。

登録基準(iii)
モデナの建造物は、当時の組織、宗教、価値観などが反映され、イタリア北部の都市における12世紀の伝統文化を示すという点。

登録基準(iv)
モデナの大聖堂、市民の塔とグランデ広場は、中世のキリスト教の宗教と市民の価値観が組み合わさった最良の例の一つで、都市の開発と市民生活が結びつき、その関係性が明らかであるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

モデナに残る建造物は自由都市だったということもあり、当時の市民の価値観が見られ、モデナの大聖堂などはロマネスク様式の発展に影響を与えつつ、当時の記念碑的な彫刻の発展にも繋がっていたという点で評価されています。

ちなみに、モデナ周辺は自動車産業が盛んで、フェラーリやマセラッティなどのメーカーの本社があることでも有名。フェラーリの生みの親であるエンツォ・フェラーリは、この街で生まれ、彼の生家は博物館にもなっています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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