登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (9), (10) |
登録年 | 1983年 |
コートジボワール北東部にあるコモエ国立公園は、面積は約1万1500平方kmにもなる西アフリカでも最大規模の国立公園。ここはコモエ川沿いのサバンナと熱帯雨林に分かれ、絶滅危惧種であるニシアフリカコビトワニやチンパンジー、サバンナゾウを含む生物多様性が見られます。かつては密猟が横行していて危機遺産に登録されたことがありますが、現在は生息環境は改善し、解除されました。
ここではコモエ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、コモエ国立公園について詳しくなること間違いなし!
コモエ国立公園とは?
コートジボワールの北東部に位置するザンザン地方は、ガーナとブルキナファソとの国境に近いエリア。面積は約1万1500平方kmにもなる西アフリカでも最大の国立公園です。南北を流れる約230kmの長さを誇るコモエ川によって、この地は低木のサバンナや熱帯雨林が広がっていて、さまざまな動植物が見られるのが特徴。
ここは約620種の植物、135種の哺乳類、60種の魚類の生息地となっています。特に絶滅危惧種であるニシアフリカコビトワニやチンパンジー、サバンナゾウ、イヌ科のリカオンなども見られるのが特徴。
危機遺産(危機にさらされている遺産)
ここはフランスの植民地時代から象牙を狙った密猟者が多く、かつては1500頭ほどサバンナゾウが見られたものの、大幅に減少したために2003年には危機遺産に登録されてしまいます。政府によって密猟対策が行われ、大幅に改善し、2017年には危機遺産から脱しました。
コモエ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
コモエ国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
コモエ国立公園は、コモエ川と支流によって形成された平野で構成され、北に向かって植物が成長していき、野生動物が多く生息する森林が形成。ここには標高500〜600mの連なった岩山が並び、低木サバンナや熱帯雨林、湿地帯が広がり、サバンナと熱帯雨林が存在する生息地であり、西アフリカの生物にとって希少な保護区であるという点。
登録基準(x)
コモエ国立公園は、コモエ川沿いに多種多様な動植物が見られ、約620種の植物、135種の哺乳類、アフリカチュウノガンや絶滅危惧種のキンコブサイチョウ、モモグロサイチョウなどの500種の鳥類、60種の魚類が生息しています。その中ではコウノトリ科のクラハシコウなど、西アフリカの希少種も見られ、絶滅危惧種であるニシアフリカコビトワニやチンパンジー、サバンナゾウ、イヌ科リカオンなども見られるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
コモエ国立公園は、コモエ川とその支流によって形成された湿原や低木サバンナ、熱帯雨林など、多種多様な生態系が見られ、そこにはチンパンジーやサバンナゾウなど、絶滅危惧種を代表する動植物の保護区となっているという点で評価されています。
ちなみに、ニシアフリカコビトワニは見た目はかなり恐ろしいですが、クロコダイル科にしては大人しい種で、東京の上野動物園などでも飼育されるほどにおなじみのワニ。特に目が大きいのでそれが可愛らしいのか、ワニ好きには人気があったりします。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。