登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 2018年 |
中国南西部にある梵浄山は、標高2570mの変成岩で構成される山で、非常に多様な植物が見られることで知られます。これらは第三紀時代に誕生し、梵浄山モミなどの固有種を始め、貴州キンシコウやチュウゴクオオサンショウウオなど絶滅危惧種が見られるのが特徴。
ここでは梵浄山がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、梵浄山について詳しくなること間違いなし!
梵浄山とは?

中国の南東部・貴州省銅仁市にある梵浄山は、武陵山脈の主峰であり、周囲は主要河川の水源ともなっている場所。ここは6500万年〜200万年前の第三紀に起源を持つ動植物が多く生息しています。標高2000mを超えるカルスト地形の山脈に位置するため、多くの生物が古来よりそのまま生息していて、固有種が今でも多く生息。亜熱帯地帯で最も広大な原生ブナ林が存在しています。
特にここでしか見られない梵浄山モミと貴州キンシコウが生息するというのが特徴。特に敷地内には3700種を超える植物が生息していて、これは中国の全植物の13%にも相当するというもの。
梵浄山はどんな理由で世界遺産に登録されているの?



梵浄山が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
非常に植物相が豊かで、敷地内には46もの地域固有の植物種と1010もの中国固有の植物種、さらに脊髄動物の固有種も多く分布。絶滅危惧種である貴州キンシコウの保護区として知られ、ツキノワグマやジャコウジカ、チュウゴクオオサンショウウオ、ブレッシュネイデラ・シネンシスという植物など、絶滅危惧種も多く生息しているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
森林に浮かぶように突き出た、カルスト地形の梵浄山の周囲は、貴重種や絶滅危惧種が多く見られるという点で評価されています。特に貴州キンシコウや梵浄山モミなど、固有種が多いというのもポイント。
ちなみに、梵浄山はゴータマ・ブッダ(釈迦)の次にブッダになることを約束されたという弥勒菩薩の聖地としても有名。頂上付近は奇岩が多く、不思議な光が当たることもあり、56億7000万年後に地上に現れるとされる弥勒菩薩の出現しそうな雰囲気があるということで、このような信仰が生まれたとか。
実際に梵浄山が弥勒菩薩の姿が見える人もいるとか…ま、56億7000万年待たないと出現しない設定なのですが、そこはツッコんではいけないのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。