デンマークの世界遺産「イェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3)
登録年1994年

デンマークのユトランド半島の中央部にあるイェリングは、デンマーク王国発祥の地。ここにはゴーム老王とその息子・ハーラル青歯王によってルーン文字が刻まれた2基の石碑があり、特にハーラル青歯王のものはデンマークの統一やノルウェーの支配、そしてデンマークのキリスト教化を示すという歴史的な意義があるもの。

ここではイェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、イェリングについて詳しくなること間違いなし!

目次

イェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会とは?

イェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会
画像素材:shutterstock

ユトランド半島でも中央に位置するイェリングは、10世紀にデンマーク王国の最初の王とされるゴーム老王の拠点であった場所で、ここには2基の文字で刻まれた石碑があります。この2つの石碑は、10世紀にゴーム老王とその息子・ハーラル青歯王によってスカンジナビアのゲルマン人に使用されていたルーン文字で刻まれたもの。

ハーラル青歯王の石碑には、イエス・キリストの磔刑図や、デンマークの統一とノルウェーの支配、デンマークのキリスト教化についてルーン文字で刻まれています。ハーラル青歯王は10世紀にキリスト教の洗礼を受け、これはデンマークのキリスト教の受容を示す貴重な資料。

かつては木造教会があったとされますが、現在は石造りの教会となっていて、石碑は今でも敷地内にあります。周囲には2つの塚になっている墳墓があり、北の墳墓はゴブレットなどが発見され、もともとはゴーム老王の遺体が納められていたとされています。南の墳墓は特に墓室がなく、ここは記念碑的なものであったと考えられているもの。

イェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

イェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会
画像素材:shutterstock

イェリング墳墓群 、ルーン文字石碑群と教会が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
イェリングの2つのルーン文字が刻まれた石碑の周囲には、異教の墳墓が残っていて、これは北欧に存在していた文化を残すという点。

世界遺産マニアの結論と感想

イェリングの石碑と周囲の施設は、もともとはスカンジナビアのゲルマン人の独自の文化が見られる墳墓などが見られますが、その石碑にはキリスト教化が示されていて、さらにキリスト教のシンボルである教会まで見られるという点で評価されています。

ちなみに、Bluetoothは、実はハーラル「青歯」王に由来しています。彼はデンマークとノルウェーの2か国を交渉を重ねて統一したことから、「繋ぐ」という意味で採用されたとか。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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