アルメニアの世界遺産「ハフパット修道院とサナイン修道院」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2),(4)
登録年1996年(2000年拡大)

アルメニア北部のロリ地方にある2つの修道院は、10〜13世紀にはアルメニア正教の学問の中心地であった場所。これらはビザンツ帝国(東ローマ帝国)の建築様式とコーカサス地方の伝統的な建築様式が融合した、アルメニア正教の宗教建築物の傑作でもあります。

ここではハフパット修道院とサナイン修道院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ハフパット修道院とサナイン修道院について詳しくなること間違いなし!

目次

ハフパット修道院とサナイン修道院とは?

現在のアルメニア共和国を中心としたアルメニア王国(紀元前190年〜紀元428年)は4世紀に初めてキリスト教を国教にしたことで有名。しかし、王国が崩壊後すると、長らく隣国のササン朝ペルシャやイスラム勢力の支配下にありましたが、独自に発展していきました。9世紀になるとバグラトゥニ朝アルメニア(885〜1045年)が成立し、独立を取り戻すと、キリスト教の信仰が復活。ハフパット修道院とサナイン修道院は、北部のロリ地方に10〜13世紀に築かれた建築物で、アルメニアの宗教建築の傑作でもあります。

ハフパット修道院

画像素材:shutterstock

10世紀にアルメニアの女王によって修道院が築かれ、ここは聖十字架を奉納するために建造されたもの。991年に完成したものの、11〜12世紀には地震によって崩壊する度に修復されました。修道院内にある聖十字架はアルメニアの聖十字架の中でも最も有名なものです。

聖二シャン大聖堂は、最も古い建造物で中欧のドームは側壁にある4本の巨大な柱に支えられていて、アプシス(後陣)には最初期に描かれたイエス・キリスト(全能者ハリストス)のフレスコ画が見られます。ここは「ガビット(玄関ホール)」を含めて保存状態が良く、最も高い天井部には光が取り込まれるような構造となっているのが特徴。

サナイン修道院

画像素材:shutterstock

2000年に追加登録されたサナイン修道院は、ハフパット修道院の近くにあるデベト渓谷に10世紀に創建されたもの。これも女王によって建造され、10世紀建造のイエス・キリストを祀ったハリハトス聖堂を中心に教会や会堂、図書館などが配置されています。

この地はハフパット修道院とともに最盛期には500人もの修道士が集まる、アルメニアでも最大規模の学問都市でもありました。

ハフパット修道院とサナイン修道院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ハフパット修道院とサナイン修道院が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
ハフパット修道院とサナイン修道院は、ビザンツの建築様式とコーカサス地方の伝統的な建築様式が融合され、独特の建造物であるという点。

登録基準(iv)
ハフパット修道院とサナイン修道院は、10〜13世紀にかけてアルメニアで発展したキリスト教建築の傑作であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ハフパット修道院とサナイン修道院は、アルメニア王国が復活し、キリスト教建築が復興してきた時代に建造された傑作で、西のビザンツ帝国の教会建築とコーカサス独自の建築様式が合わさったものであるという点で評価されています。

ちなみに、サナインは東欧諸国で使用されたMiG-15戦闘機を開発したアルテム・ミコヤンの出身地で、近代になっても学問において優秀な人物を排出した村でもあります。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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