サンマリノの世界遺産「サンマリノの歴史地区とティターノ山」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3)
登録年2008年

サンマリノ共和国は世界で5番目に小さな国家。世界遺産としては、標高739mのティターノ山と13世紀から「共和国」として築かれた旧市街などが登録されています。そして、現在も共和国として国家が存続しているという点で評価されている遺産。

ここでは、サンマリノの歴史地区とティターノ山がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サンマリノについて詳しくなること間違いなし!

目次

サンマリノの歴史地区とティターノ山とは?

画像素材:shutterstock

サンマリノはイタリア東部に位置する都市国家。実はサンマリノは、世界で最も古い共和国の1つです。イタリアにはかつて都市国家がたくさんありましたが、現在まで存続しているのはサンマリノのみ。自由な都市国家のシンボルとして何世紀にも渡って国家は存続し、都市は民主主義の発展の重要な段階を示しています。

サンマリノの伝説によると聖マリヌスがティターノ山にこもったことから町が始まったということになっていますが、実際に修道院の存在が確認されているのは6世紀から。しかし、13世紀に都市国家となる前の建築物は確認されていません。

町の中心部には、13世紀に塔と城塞、門などが建造され、それが現在の区画になっています。14〜16世紀には修道院、18世紀には劇場、19世紀には政庁(プッブリコ宮殿)などが建設されましが、これらの建築物の原型はほとんど残っておらず、現在残るものは19世紀末から20世紀初頭に修復と再建されたもの。

登録されている主な構成資産

政庁(プッブリコ宮殿)

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19世紀末に建設された宮殿で、ネオ・ゴシック様式(ゴシック・リバイバル建築)の建築物。現在はサンマリノ市の政庁で、持ち送り(コーベル)の時計塔がシンボルです。

グアイタ塔

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標高739mのティターノ山の山頂に造られた城砦。11世紀に建設されたとされており、当時は牢獄として使われていたと伝えられています。その後、何度も再建され、現在見られるのは15世紀のもの。

サンマリノの歴史地区とティターノ山はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

サンマリノが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
サンマリノは13世紀から続く共和国の首都として、市民で自治をするという民主主義が確立しているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

旧市街の町並みも美しいですし、宮殿や修道院などの歴史的価値はあるのですが、なんといっても中世にたくさん存在していた都市国家が現在も残っているという点が評価されています。

ちなみに、サンマリノの領土にはなぜか神社が置かれていて、わざわざ伊勢神宮の木々を使って建造されたそう。そして、神社の周囲はぶどう畑があり、ワイン造りも行われています。ラベルにも神社が描かれていて、かなりユニーク。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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