登録区分 | 自然遺産 危機遺産2007年〜 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 1981年 |
セネガル南東部に広がる国立公園。ここはガンビア川の支流であるニョコロ・コバ川とクルントゥ川に挟まれていて、乾燥地帯であるスーダン・サバンナと湿地帯のギニア森林の移行地帯にあり、1500種もの植物やアフリカゾウ、キリンなどさまざまな種類の動物が生息しています。
ここではニョコロ=コバ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ニョコロ=コバ国立公園について詳しくなること間違いなし!
ニョコロ=コバ国立公園とは?
ギニア共和国との国境に近い、ガンビア川の支流であるニョコロ・コバ川とクルントゥ川に挟まれた場所に位置する国立公園で、総面積は9130平方kmと西アフリカでも最大級の国立公園です。ここは乾燥地帯であるスーダン・サバンナと湿地帯のギニア森林の移行地帯にあり、それぞれの植生が一つの公園で見られ、園内には1500種もの植物が見られるのが特徴。
ここはサバンナや森林、岩石が続くエリアなど、さまざまな地形が存在し、70種以上の哺乳類、329種の鳥類、36種の爬虫類、20種の両生類と多彩な動物が生息しています。絶滅危惧種であり、世界最大のレイヨウであるジャイアントイランドが見られるのが特徴。
危機遺産
ガンビア川の上流でダムの建設計画があり、2007年には危機遺産に登録。ここは密猟や山火事、旱魃、外来種の侵入などの恐れもあり、さらに人口増加と貧弱な土壌によって、農地が増え、家畜が公園内に徘徊してしまうといった事情もあります。鉱山汚染防止システムを導入し、監視体制と罰則、外来種の駆除を強化したことが評価され、2024年に解除されました。
ニョコロ=コバ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ニョコロ=コバ国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
ニョコロ=コバ国立公園は、ガンビア川とその支流によって形成された、サバンナや森林、池、岩石エリアなど、さまざまな地形に生物多様性が見られ、ライオン、アフリカゾウ、ヒョウ、チンパンジーなどが生息。植物相は1500種を越えるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ニョコロ=コバ国立公園は、ガンビア川とその支流によってサバンナや森林地帯が形成され、多様な地形が存在するために動植物も多様であるという点で評価されています。
ちなみに、セネガルを囲むように存在する国家ガンビアの名前はガンビア川に由来。ガンビア川は1970年代にアメリカで放映されたドラマ『ルーツ』にも登場し、この作品がヒットしたこともあり、ここを訪れるアフリカ系アメリカ人もいるというほど。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。