ブルキナファソの世界遺産「ロロペニの遺跡群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3)
登録年2009年

ブルキナファソ南部にあるロロペニの遺跡は、10もの砦があり、かつてサハラ砂漠の黄金貿易を支えた都市があった場所。ここは少なくとも1000年以上前から使用されていたとされますが、特に金の抽出と精錬が盛んで14〜17世紀が黄金期でした。しかし、19世紀には既に荒廃しており、今も遺跡は未発掘の箇所が多く、さらなる発見が期待されています。

ここではロロペニの遺跡群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ロロペニの遺跡群について詳しくなること間違いなし!

目次

ロロペニの遺跡群とは?

画像素材:Rik Schuiling / TropCrop-TCS(Wikimedeia Commmons)

ブルキナファソ南部のポニ県は、コートジボワールとガーナの国境近くに位置します。遺跡はロロペニの町から北西約2kmの位置にあり、高さが最大6mものラテライト石で築かれた壁で囲まれた10の砦が世界遺産に登録されていて、ここはサバラ砂漠の黄金貿易を支えた都市でもありました。現在残る石壁は放射性炭素年代測定の結果、少なくとも11世紀に遡るというほど。ここは金の抽出と精錬が盛んな都市で14〜17世紀が最盛期で、当時は地中海とも交易し、南北を結ぶ交易路が建造されました。

当時黄金を管理していたのはロロン族とクランゴ族。都市は彼らによって建設されたと考えられていますが、17世紀以降は衰退したとされ、19世紀初頭には荒廃しました。そのためまだまだ謎が多く、遺跡は未発掘の箇所がもあり、これからさらなる発見が期待されています。

ロロペニの遺跡群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:Rik Schuiling / TropCrop-TCS(Wikimedeia Commmons)

ロロペニの遺跡群が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
ロロペニは、西アフリカの要塞化された定住地の中でも保存状態が良く、少なくとも7世紀に渡って行われた伝統的な金の採掘に関連して、現在のナイジェリアの城塞都市や、ガーナ・マリなどのソンガイ帝国の一部であったニジェール川上流の都市とは全く違う構造で、黄金の取引によって繁栄した都市の跡が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ロロペニは1000年の歴史を持ち、14〜17世紀には黄金で大に繁栄したということを物語る都市遺跡で、周囲の他の都市とはまた異なる都市構造が見られ、まだまだ未発掘の部分があるという点で評価されています。

ちなみに、ブルキナファソは今でも金の採掘が行われていて、金は輸出の半分以上を占め、ブルキナファソの経済を支えているのです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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