登録区分 | 文化遺産 |
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登録基準 | (1), (4), (6) |
登録年 | 1994年 |
トゥルナン寺は「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」の構成資産の一つ。チベット自治区の首府ラサの中心部にあるチベット仏教の寺院で、古くから巡礼地として知られます。ところで、トゥルナン寺はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではトゥルナン寺がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、トゥルナン寺について詳しくなること間違なし!
トゥルナン寺(ジョカン寺)とは?
旧市街に位置するチベット仏教の寺院。7世紀にチベット初の統一王国・吐蕃を開いたソンツェン・ガンポ(581年〜 649年もしくは650年)の妻であり、唐の王女であった文成公主(623年頃 〜680年)によって設立されました。中国語名は大昭寺であり、本堂を意味する「ジョカン」からジョカン寺とも呼ばれます。現在見られるのは11世紀初頭に再建されたもので、中国やインド、ネパール、それぞれの建築様式から影響されたもの。
本尊は、文成公主が中国から持参したとされる釈迦牟尼。正門前では、五体投地で祈る巡礼者が訪れることでも知られます。
トゥルナン寺(ジョカン寺)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
トゥルナン寺が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ポタラ宮殿、ジョカン寺、ノルブリンカは伝統的なチベット建築の優れた例であるということ。
登録基準(iv)
チベット建築の頂点であるポタラ宮殿は、現代に残る寺院建築の中でも傑作であるという点。
登録基準(vi)
ポタラ宮殿は、政治的なエリアである「白宮」と宗教的なエリアである「紅宮」の2つに分けられ、それぞれの面で権威を感じられるような構造になっているということ。
世界遺産マニアの結論と感想
トゥルナン寺は、ソンツェン・ガンポの妻によって建造された寺院で、伝統的なチベット建築が見られるという点で評価されています。
ちなみに、ソンツェン・ガンポと文成公主は40歳くらい歳の差がありました。実は文成公主はもともとはソンツェン・ガンポの息子と結婚したのですが、彼が早逝したために再婚せざるえなかったという事情があったのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。