インドネシアの世界遺産「バトゥール湖」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (3), (5), (6)
登録年2012年

バトゥール湖は「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」の構成遺産の一つ。バトゥール山のカルデラ内にあり、湖の水は生活用水として利用されている一方、水の女神デウィ・ダヌが住む場所として古来より神聖な場所でもありました。ところで、バトゥール湖はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではバトゥール湖がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、バトゥール湖について詳しくなること間違なし!

目次

バトゥール湖とは?

バトゥール湖
画像素材:shutterstock

バリ島北東部にある約16平方kmもある半月型の湖。ここは標高1031mにあり、西側にあるバトゥール山(標高1717m)の楕円型のカルデラの中の一つで、現在のカルデラは2〜3万年前に形成されました。

ここには川や泉を生み出した女神が住む場所として考えられていて、古来より神聖視されてきました。湖の南西に位置する「セガラ・ウルン・ダヌ・バトゥール寺院」は1917年に築かれた寺院で、湖の上に築かれたメル(多重塔)が印象的で、11層の屋根はシヴァ神と女神パールヴァティーを祀っています。ここは神聖な場でもあると同時にバトゥール湖の水を分配するというスバックの一つでもあり、伝統的な暮らしをする人々の生活が見られるのも特徴。

バトゥール湖はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

セガラ・ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
画像素材:shutterstock

バトゥール湖が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
スバックというシステムがあったことから、水の寺院や儀式、棚田など、現在のバリの風景を作り上げたということ。

登録基準(v)
スバック・システムの恩恵によって、水の神殿を中心に棚田を管理することができ、1000年にわたって景観を築いてきたという点。

登録基準(vi)
バリ独自のトリ・ヒタ・カラナの概念によって、神と人間、自然を結びつけるスバック・システムが生まれたという点。

世界遺産マニアの結論と感想

バトゥール湖はミネラルが豊富で、神々を祀った寺院では、スバック・システムによって水が管理され、棚田を中心とした周囲の景観が見られるという点で評価されています。

ちなみに、バリ島は日本と同じく、温泉でも有名な場所で、バトゥール湖の西側にはトヤブンカには、日帰り温泉スポットもあり、湖を望む露天風呂で打たせ湯なども楽しめるんですよ。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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