イタリアの世界遺産「シエナ大聖堂(ドゥオーモ)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (4)
登録年1995年

シエナ大聖堂(ドゥオーモ)は「シエーナ(シエナ)歴史地区」の構成資産の一つ。13世紀に大いに繁栄した商業都市シエーナの中心部にあり、イタリアで最も美しいゴシック様式のファサードがあることでも有名です。ところで、シエナ大聖堂はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではシエナ大聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、シエナ大聖堂について詳しくなること間違なし!

目次

シエナ大聖堂(ドゥオーモ)とは?

シエナ大聖堂(ドゥオーモ)
画像素材:AdobeStock

シエーナはトスカーナ州中部の丘の上に築かれた街で、街の中心部にある大聖堂は繁栄を今も伝えるもの。9世紀には既に聖堂があったとされ、現在の大聖堂はその上に建てられたとされています。

現代の横縞模様の大聖堂の着工は1220年代で、当初はロマネスク建築で建造されたものの、ゴシック建築も取り入れているため、ゴシック様式に分類されることが多い傾向にあります。入口にあるファサードはゴシック建築家ジョヴァンニ・ピサーノ(1250年頃〜1315年頃)によって建造。

預言者や使徒の彫刻が施されたファサードはイタリアで最も美しいものとされています。大聖堂内部は、14世紀に完成したもので、白と黒の大理石による横縞模様でユニーク。ここではシエーナ派と呼ばれる芸術家グループによる作品が多く作られました。

シエナ大聖堂(ドゥオーモ)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

シエナ大聖堂(ドゥオーモ)
画像素材:shutterstock

シエナ大聖堂が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
シエーナの旧市街に残る建築物は、都市の発展によって次々と美しいものが築かれ、これらは人類の創造性の証であるという点。

登録基準(ii)
シエーナの芸術や建築、都市計画などは13〜17世紀の間、イタリアとヨーロッパの諸都市に大きく影響を与えたということ。

登録基準(iv)
シエーナは中世の町並みを今も残し、現在では中世とルネサンス時代の暮らしが分かる貴重な街になったということ。

世界遺産マニアの結論と感想

シエーナは、13世紀に繁栄を迎えた都市であり、当時はイタリアでも最先端の芸術作品が集まる都市であることから、大聖堂は各地に影響を与えるほどの建造物であったという点で評価されています。

ちなみに、14世紀には市議会でライバルであったフィレンツェの「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」に対抗するために、西ヨーロッパでも最大規模の聖堂への増築工事が予定されていたのです。しかし、ペストが流行して計画は頓挫。もし完成していたら、単独で世界遺産に登録されるほどに美しくて巨大な建物だったでしょうね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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