ツタンカーメンのミイラとは?素顔や身長について世界遺産マニアが解説

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ツタンカーメンはエジプト・ルクソールにある王家の谷から大量に副葬品が発掘され「黄金のマスク」で有名でファラオ。発見されたミイラからは彼の壮絶な人生がよく分かるのですが、彼の素顔や身長についてもミイラからわかるものでしょうか?

今回はツタンカーメンのミイラについて世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ツタンカーメンのミイラについて具体的に理解できること間違いなし!

目次

ツタンカーメンとは?

ツタンカーメンの黄金のマスク
画像素材:shutterstock

ナイル川西岸の岩山に築かれた岩窟墓群である王家の谷は、新王国時代のファラオの墓が多く集ったエリア。ここはすでに20世紀初期までにほとんどの墓が盗掘に遭っていました。しかし、エジプト第18王朝のツタンカーメン(紀元前1341年頃〜紀元前1323年頃)の王墓だけは、ラムセス6世の墓のための作業小屋の下にあったために目立たず、1922年に考古学者ハワード・カーターが発見すると、盗掘も2回程度しか遭ってなかったため、ほとんどが無傷のまま発見。

1923年に内部が開かれ、副葬品も大量に出てきたということもあり、ミイラを納めた石棺に至るまでは3年もの月日がかかりました。

ツタンカーメンの素顔は?意外にもイケメン?

ツタンカーメンのミイラ
画像素材:shutterstock

1925年にいくつもの棺が重なった石棺が開かれると、黄金のマスクを被ったミイラが発見されました。しかし、防腐処理のための樹脂を大量に塗られていたということもあり、周りのリネン(亜麻布)の包帯が黒ずんでしまい、それが肉体の保存状態を大幅に低下させてしまいました。それもあり、盗掘は免れたのに他のファラオと比べて保存状態が悪いのです。

当時のミイラは脳を鼻から取り出していたため、鼻は包帯で平らにされてしまっていました。そして、頭部も頭蓋骨に近く、生前の姿はまるで想像できません。しかし、彼の顔の復元模型などが造られていて、2005年にはCT装置で調査し、フランス、アメリカ、エジプトの芸術家や科学者たちのチームがそれぞれ復元したところ…それぞれが全く異なったという結果に。彼らはツタンカーメンがコーカソイド(白色人種)であると結論を付けたため…どれも鼻が高く、頭が長く、割とすっきりした顔立ちになっています。意外とイケメンだったのかもしれませんね。

身長はどれくらいだった?ツタンカーメン何歳でなくなったの?

ツタンカーメンをイメージした像
画像素材:shutterstock

あくまでもミイラであるため、正確な身長は分かりませんが、その身長は約168cmだと推測されています。当時のエジプト人の平均身長は165cmという説もあるので、小さくもなければ大きくもなかったのかもしれません。

解剖学者によってミイラから死亡年齢が判明していて、死亡したのは18歳程度だったと考えられています。イメージ通りの少年王であったということは分かっていますが、その死因は今でも分かっていません。ミイラの後頭部が薄く、もともとは暗殺説があったものの、これはミイラ処理の際に薄くなったもので、現在は否定されています。

死因について、現在の主要な説は脚の骨折やマラリア感染など、複数の病気が併発した結果であると考えられていて、近親者のミイラから彼は先天的に虚弱体質であったともされています。

世界遺産マニアの結論と感想

ツタンカーメンのミイラからは生前の彼の姿やその死因などがある程度予測できますが…保存状態が悪かったこともあり、今でもはっきりとしたことは分かっていません。

ちなみに、他の18王朝のファラオたちは博物館などで展示されていますが、彼だけはルクソールの自身の墓で石棺の中で保管されていました。2005年の調査時に保存状態が悪いことが判明して、石棺の近くで展示ケースで保管されていたものの、今後はカイロにある大エジプト博物館へと移送される予定。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定マイスター認定済。

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