登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (3) |
登録年 | 2021年 |
インド中央部にあるルドレシュワラ寺院は、通称ラマッパ寺院と呼ばれています。ここは13世紀にインド東部を支配していたカーカティーヤ朝のガナパティ・デーヴァ王の将軍レチャーラルドによって建造されたヒンドゥー教寺院。外観は重厚な建築物であるものの、水に浮くレンガを使用していたり、華美な装飾が配されたりと、独特の建築様式が見られるのが特徴です。
ここではテランガーナ州のカーカティーヤ・ルドレシュワラ(ラマッパ)寺院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、カーカティーヤ・ルドレシュワラ寺院について詳しくなること間違いなし!
テランガーナ州のカーカティーヤ・ルドレシュワラ(ラマッパ)寺院とは?
インド中央部テランガーナ州の州都ハイダルバードから北東へ約210km。湖のほとりにポツンと位置するのが、カーカティーヤ・ルドレシュワラ寺院です。
これはカーカティーヤ朝(11〜14世紀)時代に築かれたヒンドゥー教寺院で、碑文には13世紀に活躍したガナパティ・デーヴァ王の将軍レチャーラルドによって建造されたという記述があり、マルコ・ポーロもここを訪れたことで有名。彼はここを「寺院という無数の星でも最も光輝く存在」と称したほど美しい寺院であったとされています。
ここはラマッパという名の人物によって建設されたことから、ラマッパ寺院とも呼ばれます。インドでも職人によってその名が付けられるのも珍しいケース。ここはシヴァ神を崇拝するために建造され、完成まで40年もの時間がかかったとされています。
特に「ヴィマナ」と呼ばれるピラミッド型の塔は水に浮くほどの軽量のレンガを使用していて、重力を軽減しています。そして、神話にも登場する動物や踊り子などの彫刻が刻まれていて、当時の文化を知ることができると同時にカカティーヤ朝時代の芸術も理解できるというのも特徴。
テランガーナ州のカーカティーヤ・ルドレシュワラ(ラマッパ)寺院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
カーカティーヤ・ルドレシュワラ寺院が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
湖のほとりにあるルドレシュワラ寺院は、軽量のレンガを使用したピラミッド状の塔が見られたりと、カカティーヤ朝時代の芸術の傑作であるという点。
登録基準(iii)
寺院の彫刻はこの地域の踊りの習慣やカーカティーヤ時代の文化を示すものであるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ルドレシュワラ寺院は、当時としては重厚な造りではあるものの、軽量のレンガを使ってピラミッド状の塔まで築き上げた建築技術と、彫刻に刻まれた動物や踊り子などから、かつてここで栄えたカーカティーヤ時代の文化を知ることができるという点で評価されています。
ちなみに、州都ハイダラバードはマトンのビリヤニ(カレーピラフ)で有名です。カッチと呼ばれ、マリネされた生肉を使用してお米で炊くという独特のもの。最近は日本でも南インド料理店も増えてきたので、本格的なハイダラバード式のビリヤニが食べられるようになってきました。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。