登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7),(8),(10) |
登録年 | 1983年 |
地中海に浮かぶコルシカ島の西部に位置するポルト湾は、断崖と標高1200mの山々に囲まれた自然保護区。周囲は固有種であるマギーで囲まれ、生物が多く生息する豊かな海域にはそれを狙ったさまざまな鳥類が訪れることで有名です。
ここではポルト湾:ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ポルト湾について詳しくなること間違いなし!
ポルト湾:ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾とは?
フランス本土から離れた位置にあるコルシカ島は、フランスの文豪モーパッサンが「海からそびえる山」と称したほどに標高の高い山々が点在する島。コルシカ島の西部にあるポルト湾は、断崖に囲まれた広大なエリアで自然保護区となっています。ポルト湾は標高約1200mの赤い花崗岩の断崖が続き、周囲は固有種である常緑灌木マギーで囲まれているというのが特徴。
世界遺産としては、ポルト湾の北側に連なる奇岩帯が見られる「スカンドーラ自然保護区」、スカンドーラ半島南側の小さな入り江「ジロラータ湾」、ポルト湾の南側に広がる巨岩群である「ピアナのカランケ」で構成。そして、ポルト湾にはロブスターやイカなどの海洋生物が生息していて、それを狙った、ミサゴ、カワウ、ヒゲワシなどさまざまな鳥類がここを訪れます。
ポルト湾:ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ポルト湾が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
ここはコルシカ島の自然保護区でもあり、青い海の周囲は赤い奇岩が多く連なり、美しい絶景が見られるということ。
登録基準(viii)
スカンドーラ半島やピアラのカランケなどは、赤い花崗岩の奇岩が見られるという点。
登録基準(X)
ポルト湾の周囲は、固有種である常緑灌木マギーで囲まれていて、海域には海洋生物が多く生息し、ミサゴ、カワウ、ヒゲワシなど貴重な鳥類が見られるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ポルト湾は青い海と赤い断崖という美しい景観を持つことで知られ、地形としては赤い花崗岩の奇岩が並び、湾の豊富な海洋生物を狙って多くの鳥類が訪れるという点が評価されています。そして、島の固有種である常緑灌木マギーが見られるというのもポイント。
ナポレオンの出身地として有名なコルシカ島ですが、イタリア本土からも近いということもあり、独自のコルシカ語が使用されていました。彼は9歳でフランスに渡ったこともあり、そこから頑張ってフランス語を覚えたとか。フランスの英雄が、最初はフランス語を話せなかったというのも皮肉な話ですね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。