フランスの世界遺産「ロンシャンの礼拝堂」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (6)
登録年2016年

ロンシャンの礼拝堂は「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成遺産の一つ。ロンシャンは古くから巡礼地であり、ここにはル・コルビュジエによって築かれたシェル構造の礼拝堂があり、革新的な宗教建築として有名。ところで、ロンシャンの礼拝堂はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではロンシャンの礼拝堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ロンシャンの礼拝堂について詳しくなること間違いなし!

目次

ロンシャンの礼拝堂とは?

ロンシャンの礼拝堂
画像素材:shutterstock

フランス東部のオート=ソーヌ県ロンシャンはかつては巡礼地であったものの、第2次世界大戦時にナチス・ドイツによって礼拝堂が破壊されてしまいました。そして、神父の依頼により、1950〜1955年にル・コルビュジエによって新たな礼拝堂が建造。「礼拝堂」とはなっているもの、外観はコルビュジェが「カニの甲羅をモチーフにした」と述べたというほどに独特の屋根が置かれ、否定的な評価を受けたこともあるほど。

しかし、高地にあるために雨水が集められるような天井は機能的な構造となっていて、壁はミサを行う時に最適な音響効果があるように凹んだものにしたりと、機能的な側面が見られます。そして、小さな開口部のステンドグラスから差し込む光は、チンダル現象によって神秘的な雰囲気に包まれるという仕組み。機能性と合理性を追求するモダニズムとは異なり、晩年に築いた革命的な宗教建築として彼の最高傑作でもあります。

ロンシャンの礼拝堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ロンシャンの礼拝堂
画像素材:写真AC

ロンシャンの礼拝堂が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
ル・コルビュジエの建築作品は、人類の想像的才能を示す傑作であり、20世紀の建築や社会における課題を解決するものであったということ。

登録基準(ii)
ル・コルビュジエの建築作品は、近代建築の誕生と発展に深く関係し、半世紀以上に渡って、4つの大陸の建築に前例のない影響を与えていて、世界規模での人間の価値交換を示すものであるという点。

登録基準(vi)
ル・コルビュジエの建築作品は、「近代建築」に直接関連していて、20世紀にその理念と作品が重要性を持ち、これらは建築や絵画、彫刻などと融合を示し、半世紀に渡って世界で広まった「新しい建築様式」を表したものであったということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ロンシャンの礼拝堂はル・コルビュジエが確立した近代建築の五原則とはまた方向性が異なりますが、シェル構造の革新的な宗教建築であるという点で評価されています。

ちなみに、ル・コルビュジエはドミニコ会派のカトリック信者であったためにこれも受けたという背景もあり、ドミニコ会の仕事では他にもはラ・トゥーレット修道院の設計も受けていて、これも世界遺産に登録。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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