登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7), (9) |
登録年 | 2010年 |
キリバスは太平洋の中央部分に位置する国家で、33の環礁から構成されています。その環礁の一部、フェニックス諸島保護区域(PIPA)は、世界最大の海洋保護区。ここには海山が並んでいて深海生物の種類が多く、200種もの珊瑚が生息し、世界でも最大規模の珊瑚の生態系が見られる場所。
ここではフェニックス諸島保護地域がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、フェニックス諸島について詳しくなること間違いなし!
フェニックス諸島保護地域とは?
世界でも最大の海洋保護区であるフェニックス諸島保護区域(PIPA)は、キリバスの中でも中央部分にあたり、海域を含めて面積はなんと約408平方kmにも及びます。最も大きなカントン島以外は人が住んでおらず、手付かずの自然がそのまま残っていて、理想的な自然環境がそのまま存在。
珊瑚に囲まれた島々の海底には、深さが平均4500m以上にもなる海山が14も並び、そこには太平洋の中央部を代表する深海生物が生息します。そして、ここは陸地から離れているということもあり、希少な動物相が見られる場所。特にリーフフィッシュの種類は豊富で、約500種の魚類が見られ、珊瑚は約200種も生息。固有種としてはフェニックス・ペトロルという、渡り鳥のミズナギドリの亜種なども見られます。
フェニックス諸島保護地域はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
フェニックス諸島が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
PIPAは、陸地から離れていることで人間の影響を受けず、手付かずの自然が残っています。そして、海山が広がっていて、海鳥が集まる珊瑚礁が点在し、怪異には海洋生物が多く住むという、地球の中でも並外れた自然の美しさが見られるという点。
登録基準(ix)
PIPAは、海面変化のプロセス、珊瑚礁の形成と成長、気候変動の影響が見られるという点で重要。そして、動物相も豊かで、地球規模の海洋生物の生態系と動植物の進化と発展が見られるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
PIPAは、太平洋の真ん中にあるだけに、どの大陸からも離れていて、ここは海洋生物の生態系と動植物の進化と発展などが見られる上に、気候変動の影響まで観測できるという、生物学において多大な貢献をしているという点で評価。
キリバスは、日付変更線に最も近い国家であるために、「世界一早く新しく一日を迎える」国家であることで有名。ちなみに、日付変更線が赤道あたりでいびつな形になるのは、キリバスの領土に合わせているため。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。