登録区分 | 文化遺産 |
---|---|
登録基準 | (2), (4) |
登録年 | 1995年 |
サンタキアラ教会(ナポリ)は「ナポリ歴史地区」の構成資産の一つ。ナポリの下町に位置する教会で、マヨリカ様式のタイルなどを使用した美しい回廊があることで有名。ところで、サンタキアラ教会はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではサンタキアラ教会がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サンタキアラ教会について詳しくなること間違なし!
サンタキアラ教会(ナポリ)とは?
ナポリの下町であるスパッカ・ナポリに位置し、教会と修道院などを含めた複合施設。ここは14世紀に建造され、アンジュー家の墓などを含めた施設でした。17世紀にバロック様式で再建されましたが、第2次世界大戦時に破壊され、現在の建物は1953年に再建されたものです。ちなみに、戦前にはイタリア絵画の巨匠であるジョット(1267年頃〜1337年)のフラスコ画があったものの、ほとんどが焼失。
「サンタキアラの回廊」として知られ、敷地内にあるクララ会(女子観想修道会)の回廊は、マヨルカ焼きにタイルなどを使用した、カラフルな配色で施されていることで有名です。特に64本のマヨリカ焼きの八角形の柱が並び、ベンチにはナポリの人々だけでなく、田園や神話、海などがテーマに描かれているのが特徴。
サンタキアラ教会(ナポリ)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
サンタキアラ教会が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
ナポリの文化は、古代からヨーロッパ各都市に影響を与えていて、16〜18世紀まではヨーロッパでも栄えた都市の一つで、芸術や建築などで大いに影響を与えたということ。
登録基準(iv)
中世から18世紀にかけて、ナポリは芸術と建築の中心地であり、それらは王宮や宮殿、教会などにも見られるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
サンタキアラ教会は、芸術と建築の発展したナポリだけあって、マヨルカ様式のタイルの回廊はその名残が見られるという点で評価されています。
ちなみに、サンタキアラ教会で埋葬されている人物でも有名なロベルト1世(1277〜1343年)は、初期ナポリ王国の最盛期の王でもありましたが、フランス王家の末裔であり、教皇派だったために、北イタリアの人々から良く思われていなかったらしく、『新曲』の作者であるダンテからは「口先だけの王様」と批判されています。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。