大阪府の世界遺産「銅亀山古墳」とは？世界遺産マニアが解説

銅亀山古墳（どうがめやまこふん）は「百舌鳥・古市古墳群-古代日本の墳墓群-」の構成資産の一つ。大仙陵古墳（仁徳天皇陵）の近くにある数少ない方墳の一つで、二段構造がよく残ります。ところで、銅亀山古墳はなぜ世界遺産なのでしょうか？意外と知ってそうで知らない！

ここでは銅亀山古墳がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、銅亀山古墳について詳しくなること間違なし！

銅亀山古墳とは？

日本で最も大きな古墳、大仙陵古墳の南西に位置する方墳。一辺は26m、高さは5.4mであり、外濠に並行して築かれたもの。墳丘からは円筒埴輪や形象埴輪の一部が発見されていて、築造時期は5世紀中期と、大仙陵古墳建造の最終段階に合わせて加えられたものとされています。

ここは大仙陵古墳の陪冢（ばいちょう、大きな古墳に付属する古墳）と考えられていて、関係も深いと推測される古墳。2011年の調査の結果、今まで方墳とされていたものの、その横幅は40m以上あった可能性もあり、前方後円墳や帆立貝型古墳であった可能性も出てきました。今後の調査次第では、百舌鳥古墳群で最大の方墳となる可能性もあるとか。

銅亀山古墳はどんな理由で世界遺産に登録されているの？

銅亀山古墳が評価されたのが、以下の点。

登録基準（iii）
百舌鳥・古市古墳群は、日本全国にある16万もの古墳の中でも、古墳時代を代表するもので、この時代の社会構造や階級、高度な葬送文化を示すものであるという点。

登録基準（iv）
百舌鳥・古市古墳群は、古代の東アジアにおいても優れた陵墓で、埴輪や葺石（ふきいし）で覆われた墳丘は階層社会の確立を示しているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

銅亀山古墳は、大きさとしては小さいものの、その墳丘の形状はよく残されていて、古墳が築かれた時代の日本の社会や葬送の文化がよく分かるという点で評価されています。

ちなみに、銅亀山古墳は二段造りで亀に似ていたことから、江戸時代には「堂亀山」と書かれた資料もあり、古くから愛されていた様子。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。