登録区分 | 複合遺産 |
登録基準 | (3), (5), (7), (9), (10) |
登録年 | 2012年 |
ミルキーウェイ(ウルクターブル島)は「ロックアイランド群と南ラグーン」の構成資産の一つ。島の北東部には、乳白色のブルーの海が広がる神秘的な入り江が広がっていて、観光客に大人気。ところで、ミルキーウェイはなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではミルキーウェイがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ミルキーウェイについて詳しくなること間違いなし!
ミルキーウェイ(ウルクターブル島)とは?
ウルクターブル島はパラオの南西部、コロール州にある面積19.09平方kmの島で、ロックアイランドでも最大の大きさを誇る島。北東部には「ミルキーウェイ」と呼ばれる、島の間を乳白色の海が広がるラグーンがあります。
ここは石灰岩が海に溶け込み、長期に渡って海底にたまり続けたことによって泥になっています。この泥はミネラルがたっぷりで美容効果があることから、日本の化粧品会社が商品化するほど。ボートツアーで訪れた観光客は全身に泥パックして楽しんでいます。
ミルキーウェイ(ウルクターブル島)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ミルキーウェイが評価されたのが、以下の点。
登録基準(v)
17〜18世紀にロックアイランドが放棄されたということは、気候変動と海産物の枯渇が社会活動の限界を示していたということ。
登録基準(vii)
ターコイズブルーのラグーンは美しく、マリンレイク(汽水湖)などには多様な海水生物が生息しているという点。
登録基準(ix)
登録エリアにはマリンレイク(汽水湖)を含み52の湖があり、新種が発見されたり、ジュリーフィッシュレイクのゴールデンジェリーフィッシュなどの固有種も多く住んでいるということ。
登録基準(x)
アオウミガメなどの絶滅危惧種や絶滅寸前のタイマイ、パラオの固有の魚類や植物のほぼ半分が生息していたりと、生態系が豊かであるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ウルクターブル島のミルキーウェイは、石灰岩によって形成された美しいラグーンであり、周囲には絶滅危惧種なども見られる海が広がっていることから評価されています。
ちなみに、ウルクターブル島はもともと人が暮らしていたものの、ヨーロッパ人が開拓していたころには遺構となってしまっていました。さらには第二次世界大戦時に日本軍が防衛陣地として遺構を利用したという話もあり…ちょっと複雑な気分。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。