登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7),(8),(9),(10) |
登録年 | 1990年 |
クック山(アオラキ)は「テ・ワヒポウナム-南西ニュージーランド」の構成資産の一つ。クック山は、マオリの言葉で「アオラキ」と呼ばれ、ニュージーランド最高峰でもあります。ところで、クック山はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではクック山がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、クック山について詳しくなること間違いなし!
クック山(アオラキ)とは?

南島の中央部にあるニュージーランド最高峰で、標高は3754m。クックとは、海軍士官であり、探検家であったジェームズ・クックから由来していますが、もともとは先住民のマオリ・ナイ・タフ族からは「アオラキ(雲の峰)」と呼ばれていました。夏季でも積雪が観測され、標高2000m以上は氷河帯であるために登頂が難しく、標高の割に登山の難易度が高いというのが特徴。
ここは「アオラキ/マウント・クック国立公園」として、クック山を中心とした公園となっていて、3000m級の山が19も含まれています。そして、707平方kmもの広大な敷地は約40%が氷河に覆われていると厳しい自然が続くエリア。
クック山(アオラキ)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?



クック山が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
テ・ワヒポウナムの景観は、最も高い山、最も長い氷河、最も深いフィヨルドなど、ニュージーランドでも最上級の風景が広がっているということ。
登録基準(viii)
ニュージーランド南西部は、氷河期の氷河によって削られた地形はフィヨルドとなり、更新世(約258万年前〜約1万年前)の地球の歴史が刻まれているという点。
登録基準(ix)
氷河期から人間の影響を受けていない生息地が点在し、ここは固有の高山植物やキーウィなどの固有種などが独自で進化してきたということ。
登録基準(x)
タカへやキーウィなど、世界で最もテ・ワヒポウナムにはニュージーランドの固有種であり、絶滅危惧種が住むという点。
世界遺産マニアの結論と感想
クック山は、太平洋プレートとインド・オーストラリアプレートがぶつかりあって形成され、更新世の地球の歴史が刻まれた場所として評価されています。
ちなみに、この地域は隆起が進む一方、もともとはクック山の標高3764mもあったのですが、1991年に山頂が崩壊したために10mも低くなり、さらに2014年に氷が崩壊して現在の標高となってしまいました。地球温暖化によって、もしかしたらクック山の標高は今後さらに低くなるかもしれませんね…。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。