登録区分 | 文化遺産 |
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登録基準 | (2), (3), (5), (6) |
登録年 | 2012年 |
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院は「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」の構成資産の一つ。島北部にあるバトゥール湖の女神を祀っていた寺院で、敷地内にはメルと呼ばれる多重塔が並んでいます。ところで、ウルン・ダヌ・バトゥール寺院はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではウルン・ダヌ・バトゥール寺院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ウルン・ダヌ・バトゥール寺院について詳しくなること間違なし!
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院とは?
インドネシア北部に位置するキンタマーニ高原にある寺院。ここはバトゥール湖から西へ約10kmの距離にあり、バトゥール湖の女神デウィ・ダヌを祀っています。元の寺院は17世紀からバトゥール湖のほとりに存在していたものの、1917年のバトゥール山の噴火により破壊。その後、現在の位置に寺院は移転したため、建物は1926年に再建されたものです。
境内にはメルと呼ばれる多重塔が多く点在していて、水や農業、芸術、工芸などの神々を祀る祠が配されています。天気が良ければ、境内からバリ島最高峰でもあるアグン山(標高3014m)が見られることも。
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
スバックというシステムがあったことから、水の寺院や儀式、棚田など、現在のバリの風景を作り上げたということ。
登録基準(v)
スバック・システムの恩恵によって、水の神殿を中心に棚田を管理することができ、1000年にわたって景観を築いてきたという点。
登録基準(vi)
バリ独自のトリ・ヒタ・カラナの概念によって、神と人間、自然を結びつけるスバック・システムが生まれたという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院は、島の人々によって水が神聖視され、その景観を作り上げたスバックというシステムの一部で、寺院が田園が続くバリの風景に溶け込んでいるという点で評価されています。
ちなみに、バトゥール火山は非常に活発な火山で、200年で26回も噴火が記録されているほどによく噴火する火山。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。