登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1),(2),(3),(4),(6) |
登録年 | 1982年 |
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会は「フィレンツェ歴史地区」の構成資産の一つ。ここは13世紀に建造された古い教会で、白と緑の大理石のファサードはフィレンツェのルネサンス建築の中でも傑作です。ところで、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではサンタ・マリア・ノヴェッラ教会がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会について詳しくなること間違いなし!
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会とは?
フィレンツェ旧市街から北西の位置する教会で、かつては市壁の外にあり、耕作地にあった小さな教会が元となっています。13世紀に現在の基礎となる教会が改築され、14世紀半ばに完成。南側の白と緑の大理石の美しいファサードは1470年に完成したもので、フィレンツェのルネサンス建築でも傑作の一つに数えられます。16世紀には、ミケランジェロの弟子であるジョルジョ・ヴァザーリ(1511〜1574年)によってさらに改築が進められました。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会は、フィレンツェの中でも最初期のゴシック建築ではありますが、独自に解釈されたもの。全長は99.20mで翼廊は最大で61.54mにもなる広大な建造物であり、三廊式の聖堂となっています。祭壇やステンドグラスは、ルネサンスの巨匠の作品が並んでいるのも特徴。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
フィレンツェの建造物や美術作品は6世紀以上に渡って築かれ、これらは人類の創造的な傑作であるという点。
登録基準(ii)
レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロという2人の天才を育てたフィレンツェは、ルネサンス生誕の地の一つであり、ヨーロッパ全体に影響を与えたものであったという点。
登録基準(iii)
フィレンツェの優雅な宮殿や邸宅は中世とルネサンス期に栄えた商業都市だったということを証明するということ。
登録基準(iv)
ヨーロッパでも有数の経済都市であるフィレンツェは14〜17世紀にかけて壮麗な建造物が多く作られたということ。
登録基準(vi)
コジモが設立したプラトン・アカデミーなど、フィレンツェはルネサンスの概念が生み出された都市であるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会は、ルネサンス生誕の地であるフィレンツェで築かれただけあって、正面のファサードなどの傑作が並び、各地にも影響を与えたという点で評価されています。
ちなみに、ジョルジョ・ヴァザーリはルネサンスの芸術家の作品と生涯を文書でまとめていて、特にミケランジェロは彼の師匠だけあって、その生涯や技術に関して現代まで伝わっているのはヴァザーリのおかげでもあります。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。