登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (2), (4) |
登録年 | 1987年 |
聖マーガレット教会は「ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター寺院(アビー)と聖マーガレット教会」の構成資産の一つ。ウェストミンスター寺院の敷地内にあり、一般市民のための教会として何度も修復され、現在の姿となりました。ところで、聖マーガレット教会はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここでは聖マーガレット教会がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、聖マーガレット教会について詳しくなること間違いなし!
聖マーガレット教会とは?
ロンドンの国会議事堂広場にあるウェストミンスター寺院。その敷地内にある、小さな教会が聖マーガレット教会です。ここは12世紀にベネディクト会派聖職者によって教会が建設され、王族の寺院であったウェストミンスター寺院に対し、ここは地元の人々の教区教会でもありました。
現在の教会は15〜16世紀にテューダー朝様式の教会として再建され、その後も北西にある塔が18世紀に加えられたり、19世紀に内装が大幅に修復され、外観も現在のものとなりました。ここは上流階級の結婚式場としても使用され、かのイギリスの名相でもあるウィンストン・チャーチルもこの教会で挙式をあげたことでも有名。
聖マーガレット教会はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
聖マーガレット教会が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ウェストミンスター寺院(アビー)はフランスの建築様式なども取り入れた、ゴシック様式の発展などが見られるということ。
登録基準(ii)
ウェストミンスター宮殿は、中世の建築物をベースに19世紀のゴシック・リバイバル様式で再建されたもので、この建設に関わった建築家たちの作品にも大きく影響を与えたということ。
登録基準(iv)
ウェストミンスター地区の建築物は、立憲民主制を象徴するもので、「英国史の博物館」といった存在であるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
聖マーガレット教会はウェストミンスター寺院の敷地内にあり、その成り立ちなどを含めて英国の歴史を示す存在であるという点で評価されています。
ちなみに、ここでいうマーガレットというのは、アンティオキアのマルガリタ(マーガレット)という伝説的な聖人のことで、特にイングランドでは人気のある聖人で、聖マーガレット教会という名前の教会が多いのです。彼女は、ドラゴンの姿の悪魔に飲まれた時に十字架によって脱出できたという奇跡的なエピソードがある一方、妊婦や出産の守護聖人もあり、万能な聖人であった様子。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。