ベリーズの世界遺産「ベリーズ珊瑚礁保護区」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7),(9),(10)
登録年1996年

ベリーズの沿岸には、北半球で最大のバリアリーフ(珊瑚礁)があり、その広さはなんと963平方km。この広大な珊瑚礁からはそれらの進化の過程を見ることができます。直径313mのブルーホールがあることでも有名。保護区内は、ウミガメ、アメリカマナティー、アメリカワニなどの絶滅危惧種が生息する楽園でもあります。

ここでは、ベリーズ珊瑚礁保護区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ベリーズ珊瑚礁保護区について詳しくなること間違いなし!

目次

ベリーズ珊瑚礁保護区とは?

画像素材:shutterstock

ユカタン半島の付け根の部分にあるベリーズの沿岸には、150もの珊瑚島で形成されたバリアリーフがあります。このバリアリーフは、バカラルチコ国立公園と海洋保護区、ブルーホール自然記念物、ハーフ・ムーン・カイエ天然記念物、サウス・ウォーター・カイエ海洋保護区、グラバーズ・リーフ海洋保護区、ラフィング・バード・カイエ国立公園、サポディーラ・過イエス海洋保護区、7つの保護区や公園で構成。

世界で2番目の規模を誇るバリアリーフで、なんと全世界のバリアリーフの12%にもなるのです。『進化論』を執筆したチャールズ・ダーウィンによって「西インド諸島で最も注目に値する珊瑚礁」というほどに、カリブ海の中でも原初的な珊瑚の生態系などが見られるスポット。保護区は、他にも砂州やマングローブの森などで構成されています。

登録されているエリアは、ウミガメ、タイマイ、アカウミガメ、アメリカマナティーなど、絶滅危惧種も多く生息しています。沿岸にはアメリカワニなども見られ、海洋生物などの固有種も多く見られるのも特徴。

危機遺産

画像素材:shutterstock

過度な観光開発やマングローブの伐採、石油探査計画などにより、2009年〜2017年まで危機遺産に登録されていました。ベリーズ政府は石油の探査を中止し、マングローブの伐採に対して規制をする法律を制定するという努力を行い、2018年にはベリーズ珊瑚礁保護区は危機遺産リストから外されました。

ベリーズ珊瑚礁保護区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ベリーズ珊瑚礁保護区が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
北半球で最大のバリアリーフであり、ブルーホールなどユニークな地形も見られるということ。

登録基準(ix)
ベリーズ珊瑚礁保護区にあるバリアリーフは、世界で最も古い部類で多様な生態系が見られるという点。

登録基準(x)
保護区内は178種の陸生植物と246種の海洋植物が住み、500種以上の魚類、350種類の軟体生物など、大西洋でも多様な生態系が見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

オーストラリアのグレートバリアリーフも広大なのですが、ここのバリアリーフもそれに次ぐくらい大きいということで、その規模だけでも価値は伝わりますね。そして、多様な生態系が見られるという点も素晴らしく、ウミガメやアメリカマナティーなど、絶滅危惧種も多く住むというのもポイント。

ちなみに、海牛類であるマナティーとジュゴンは、とても似た動物で、祖先が同じだと考えられています。見分け方は尾ヒレの形で、マナティはうちわのようになっていて、ジュゴンは2つに分かれています。まぁ、マナティーとジュゴンが一緒にいるというのは動物園以外ほとんどないのですが。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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