フランスの世界遺産「ブールジュ大聖堂」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1),(4)
登録年1992年

フランス中央部にある都市ブールジュには、12世紀後半〜13世紀後半にかけて建造されたゴシック様式の大聖堂があります。内部にはさまざまな時代のステンドグラスの窓があり、入口には『最後の晩餐』のレリーフがあることで有名。ここでは中世フランスにおけるキリスト教の信仰心の強さが見られます。

ここではブールジュ大聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ブールジュ大聖堂について詳しくなること間違いなし!

目次

ブールジュ大聖堂とは?

ブールジュ大聖堂
画像素材:shutterstock

フランス中部サントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏にあるブールジュには、3世紀には既にキリスト教が伝わっていて、現在の大聖堂があった場所には礼拝所があったとされています。

11世紀にはロマネスク様式の大聖堂が建造されていたものの、ここは12世紀当時はフランスの南端であり、フランスの国威を示すため、12世紀後半になると壮大な大聖堂が建設され、13世紀後半に完成。16世紀には現在も見られるルネサンス様式の塔が再建されました。

ブールジュ大聖堂
画像素材:shutterstock

内部は5つの身廊と礼拝堂がある構造になっていて、高さも4m以上とフランスのゴシック様式の大聖堂においても最大のもの。これはゴシック建築として優れた例であり、他の地域や国家の大聖堂建築にも影響を与えています。

ステンドグラスの窓は、14〜16世紀の各時代の技法が反映されたもので、入口にあるティンパヌム(装飾壁面)は『最後の晩餐』をモチーフにした傑作でもあります。

ブールジュ大聖堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ブールジュ大聖堂
画像素材:shutterstock

ブールジュ大聖堂が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
ブールジュ大聖堂は、空間のダイナックな利用と美しい装飾が施されたゴシック建築の傑作で、中世フランスにおけるキリスト教の信仰のシンボルでもあったという点。

登録基準(iv)
ブールジュ大聖堂は、フランスのゴシック建築の主流ではないものの、デザインや空間の演出など、建築的評価が高いものであったということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ブールジュの大聖堂は当時はかなり先鋭的な建築物で独特なデザインではあったものの、ゴシック建築の中でも傑作であり、中世フランスにおける信仰心の強さも見られるという点で評価されています。

ちなみに、ブルージュは印象派のマネの絵画のモデルであり、女性画家であったベルト・モリゾの出身地であります。19世紀はほとんど男性画家が多かったのに対し、女性ならではの優しいタッチが見られるのは、この街の偉大な大聖堂の影響もあったかもしれませんね。これは個人的見解なので確証はないのですが…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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