ブラジルの世界遺産候補「カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分(暫定リストに記載)自然遺産
登録基準(暫定リストに記載)(7), (8)
申請年(暫定リストに記載)1998年

ブラジルでも東部にあるカヴェルナス・ド・ペルアス国立公園は、広大な鍾乳洞が続くことで有名な場所。ここは石灰岩の地形で川と雨水の侵食によって大地が削られ、世界でも最大規模の鍾乳石などが見られることで知られます。

ここではカヴェルナス・ド・ペルアス国立公園がなぜ世界遺産候補なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園について詳しくなること間違なし!

目次

カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園とは?

カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園
画像素材:shutterstock

ブラジル東部のミナス・ジェライス州にある国立公園。ここはブラジルを流れる河川で、全長3160kmという南米で4番目に長いサンフランシスコ川の支流ペルアス川沿いの流域が登録されているもので、公園はセラードと呼ばれるサバナ(サバンナ)地帯とカーチンガと呼ばれる半乾燥地帯の間に位置しています。

ペルアス川が石灰岩地帯を通ると、数百万年もかけて、酸性の水や川を伝って流れる砂利などによって侵食が発生し、トンネルが形成されるようになると、やがて雨水によって浸水した地表に沈下が発生し、洞窟だけでなく、断層なども形成されます。現在のペルアス川は峡谷を流れ、途中には総延長4740mで長さ28mもの鍾乳石を持つ洞窟など、地下洞窟が並ぶ絶景が続いています。

カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園はどんな理由で世界遺産に登録される予定なの?

カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園
画像素材:shutterstock

カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
登録基準(viii)

ペルアス川は、サンフランシスコ川の支流であり、ここは上流の山塊から流れ、下流の石灰質の地形を削ることで、やがて雨水からも断層や洞窟を生み出し、世界では他にはあまり見られない地下空間を生み出し、美しい鍾乳石が見られるという点で評価されています。

世界遺産マニアの結論と感想

カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園は、一帯が石灰岩の地形であるため、敷地内を流れるペルアス川が酸性の水や砂利を運び、地形を削ると雨水によって地表が沈下し、地下空間が広い洞窟が多く造られるというのが特徴で、鍾乳石など美しい世界が広がっているという点で評価されています。

ちなみに、カヴェルナス・ド・ペルアス国立公園はもともと暫定リストの段階では複合遺産であり、ここには1万2000年前から人が暮らしていて、岩絵が点在し、そこには幾何学模様が描かれていたりと、文化遺産としての価値もありました。この不思議な地形は古くから人々が畏敬の念を持っていた様子。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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