タイの世界遺産「ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(10)
登録年2005年

タイ東部にあり、4つの国立公園と1つの保護区を含めた、総面積6155平方kmもの広大な敷地を保護するもの。ここは長らく開発されることもなかったため、モンスーン気候の熱帯雨林にはテナガザルをはじめ800種以上の動物が生息し、絶滅危惧種も見られます。

ここではドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯について詳しくなること間違いなし!

目次

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯とは?

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯
画像素材:shutterstock

西はサラブリー県東部から東はカンボジア国境にいたるまで広大な森林地帯で、カオヤイ国立公園、タップラーン国立公園、パーンシーダー国立公園、タープラヤー国立公園、ドンヤイ野生生物保護区で構成されています。ここは1000m級の山々が並ぶ山岳地帯で、熱帯雨林や乾燥林などに囲まれたエリア。この地は年間降水量の多い地域で、5つの主要河川を持つというほど。北側はメコン川に繋がる支流が流れ、南側は滝や渓谷が点在します。

ここは長年開発もされず、モンスーン気候の熱帯雨林にには、シロテテナガザルとボウシテナガザルなどを含めて800種以上の動物が生息し、シャムワニやアジアゾウ、トラ、ウシ科のバンテンなどの絶滅危惧種も見られます。特に世界最大のサイチョウ科の鳥であるオオサイチョウは、羽や嘴(くちばし)は地元の部族によって装飾品として使用されることも。首都バンコクからも近いことからリゾートとして、現在は毎年何百万人も訪れる観光地ともなっています。

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯
画像素材:shutterstock

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯が評価されたのが、以下の点。

登録基準(x)
ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯は、タイ東部にあるモンスーンによる熱帯雨林が保護されていて、112種の哺乳類、392種の鳥類、200種の爬虫類と両生類を含む800種以上の動物が生息。シャムワニやアジアゾウ、トラ、ウシ科のバンテン、コウノトリ科のオオハゲコウなどの絶滅危惧種が保護されていて、貴重種のシロテテナガザルと絶滅危惧種のボウシテナガザルなど、ユニークな動物も生息しているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯は、東南アジアでも開発がされることなく現在まで残ったモンスーン気候の熱帯雨林で、ここには絶滅危惧種も多く見られ、800種以上の多様な動物が見られるという点で評価されています。

ちなみに、テナガザルは牙が鋭く、ペットとして飼うのには適していないものの、中国では古代からペットとして保護されていました。江戸時代には既に見世物として人気があったらしく、アジアでは古くから愛されている動物。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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