イギリスの世界遺産「ゴフ島とイナクセシブル島」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7),(10)
登録年1995年(2004年拡張)

ゴフ島とイナクセシブル島は、南大西洋に位置するイギリス領の火山島。ここは哺乳類が生息していないことから、世界でも最大の海鳥の営巣生息地(コロニー)があることで知られます。大陸から離れているため、固有種の生態系が崩れず、ほぼそのまま保護されているのが特徴。

ここではゴフ島とイナクセシブル島がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ゴフ島とイナクセシブル島について詳しくなること間違いなし!

目次

ゴフ島とイナクセシブル島とは?

ゴフ島とイナクセシブル島
画像素材:shutterstock

ゴフ島とイナクセシブル島は、南大西洋に浮かぶトリスタンダクーニャ諸島に属する島々で、「世界一孤立した有人島」とされ、アフリカ大陸の南アフリカ共和国の都市ケープタウンからは約2800kmも離れた場所にあります。

ゴフ島

ゴフ島
画像素材:Phenss(Wikipedia Commons)

トリスタンダクーニャ諸島でも最も離れた距離にある島で、2億年以上前に火山活動により形成。ここは1731年にチャールズ・ゴフ船長が発見されたことからゴフ島と名付けられました。その後、アザラシとクジラを捕獲する猟船は短期滞在することがあるものの、現在も無人島となっています。

ここは亜寒帯の海洋性気候で風も強く、年間の洪水量も多いためアルバトロス(アホウドリ)などが集団営巣しており、世界でも最大の生息地として知られます。そして、2種類の固有の鳥類と12種の固有の植物も生息。

イナクセシブル島

イナクセシブル島
画像素材:Brian Gratwicke(Wikipedia Commons)

2004年に拡張登録された島で、トリスタンダクーニャ島から南西約30Kmの距離にあります。ここは総面積14平方kmの小さな火山島で、固有種であり、絶滅危惧種であるマメクロクイナがいることでも有名。マメクロクイナは飛べない鳥の一種で、独特の進化を遂げたもの。ここは8つの固有の植物が見られる無人島でもあります。

ゴフ島とイナクセシブル島はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ゴフ島とイナクセシブル島
画像素材:shutterstock

ゴフ島とイナクセシブル島が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
2つの火山島には、海岸線近くには海鳥の営巣生息地が多く見られ、美しい景観も見られるという点。

登録基準(x)
ゴフ島とイナクセシブル島は、大陸から離れていて外敵もいなかったため、陸鳥の固有種や絶滅危惧種が見られ、パラダイスのような存在であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

この2つの島を語るには、この位置が大陸から離れていることから外敵もおらず、独特の固有種がそのまま残っていて、陸鳥や植物など、独特の生態系が見られるということで評価。

ちなみに、この2つの島は「セントヘレナ・アセンションおよびトリスタンダクーニャ」というエリアに属していて、どの島々も大西洋の絶海の孤島にあるため、首都であるジェームズタウンへ行くのに…おそろしい距離になってしまっているのです。まぁ、滅多なことでは首都に行くこともないとは思いますが。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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