登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (9),(10) |
登録年 | 2000年 |
オーストラリアの南東部にあるグレーター・ブルー・マウンテンズ地域は、7つの国立公園と1つの保護区で構成され、90種以上のユーカリが見られるのが特徴。ユーカリの森が太陽を浴びると青く輝くように見えることから「ブルー・マウンテン」と呼ばれるようになりました。
ここではグレーター・ブルー・マウンテンズ地域がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、 グレーター・ブルー・マウンテンズ地域について詳しくなること間違いなし!
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域とは?ユーカリで有名?
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域は、オーストラリアの南東部のシドニー郊外に広がる山岳地域。ここは、ブルー・マウンテンズ国立公園、ウォレミー国立公園、イェンゴ国立公園、ナッタイ国立公園、カナングラ=ボーイド国立公園、ガーデンズ・オブ・ストーン国立公園、サールメア・レイクス国立公園といった7つの公園と1つの保護区で構成されています。
一帯には森林が広がり、90種類以上のユーカリが見られ、ここにだけ自生する固有種も見られます。ユーカリの森が太陽を浴びると青く輝くように見えることから「ブルー・マウンテン」と呼ばれるにようになりました。
特にブルー・マウンテンズ国立公園にある3つの奇岩が並ぶという風景は、「スリー・シスターズ」と呼ばれ、これは魔法により3姉妹が岩に変えられたというアボリジニの伝説によるもの。
ウォレミマツ(ウェレミ・パイン)
ウォレマイ国立公園で1994年に発見されたナンヨウスギ科の常緑高木。かつて約5億5000万年前に南半球にあった巨大な大陸・ゴンドワナ大陸の時代から存在するとされる植物で「生きている化石」として貴重なもの。この地では気候変動の影響が少なかったため、絶滅せずに生き延びることができたと考えられています。
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域では、ウォレミマツなどゴンドワナ大陸時代の原始種などが見られ、植物の進化が見られます。そして、ユーカリの種類も豊富で、その進化過程も分かるということ。
登録基準(x)
植物はオーストラリア大陸の中でも多く見られるエリアで、ウォレミマツなどの原始種を含む、114の固有種が見られます。そして、動物もオーストラリアの鳥類の約3分の1が生息し、カモノハシなど貴重な動物が多く見られるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
グレーター・ブルー・マウンテンズの登録されているのは地形というよりも動植物の豊富さ。特にゴンドワナ大陸だった時代から生息していたと考えられる原始種が見られ、植物の進化が見られるという点で評価されています。そして、植物も固有種が多く見られ、この地域は動物の種類も豊富というのもポイント。
ちなみに、コアラはユーカリであれば何でも食べるというわけではなく、実は35~120種くらいしか食べないのです。オーストラリアにはユーカリが600~700種は存在するとされているので、結構グルメな動物なのかもしれません。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。