登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7), (8) |
登録年 | 2007年 |
朝鮮半島近海に浮かぶ済州島は、火山によって形成され、ここには漢拏山(ハルラサン)自然公園、拒文岳(コムノルム)溶岩洞窟系、城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)の3つが登録。ここは地球規模の火山活動の歴史を示すもの。
ここでは済州の火山島と溶岩洞窟群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、済州の休火山と溶岩洞窟について詳しくなること間違いなし!
済州の火山島と溶岩洞窟群とは?
済州島は韓国本土の南岸から130kmにある火山島でここは3つのエリアで構成される世界遺産でもあります。島の中心部にある「漢拏山(ハルラサン)自然公園」は標高1950mという韓国最高峰の漢拏山を中心とした自然保護区。ここの火山活動は白亜紀(約1億4500万年〜6600万年前)に始まり、最後の噴火が800年前という休火山であるということもあり、火山岩の断層や火山湖などが点在。
島の北東部に位置する「拒文岳(コムノルム)溶岩洞窟系」は、数十年前の火山の噴火によって溶岩が流れ込むことにより、複雑な溶岩洞窟が形成され、5つの洞窟で構成されるもの。そして、東海岸にある「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」は、海底噴火によって、100mほどの高さの断崖が城塞のように直径600mもの火口を囲むという独特の地形が広がっています。
済州の火山島と溶岩洞窟群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
済州の休火山と溶岩洞窟が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
拒文岳溶岩洞窟系は、世界でも優れた溶岩洞窟で、溶岩の流出により炭酸塩によって美しい世界が広がり、さらに要塞のような城山日出峰、漢拏山は美しい岩石による地形が見られ、島には柱状節理の崖や火山湖などが点在しているという点。
登録基準(viii)
済州島は、世界でも有数の楯状火山の一つであり、地下には火山の噴火で形成された炭酸塩による拒文岳溶岩洞窟系が広がり、城山日出峰は凝灰岩の断崖が続く地形で、漢拏山はスルツェイ式噴火を理解するためには世界でも数少ない場所であるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
世界でも有数の楯状火山である済州島は、漢拏山自然公園、拒文岳溶岩洞窟系、城山日出峰といった3つの地形が残り、ここは火山活動の歴史が理解できる場所であるという点で評価されています。
ちなみに、朝鮮半島は火山の多い日本と比べ、非常に地震が少ないと言われますが、済州島は火山島なので地震が多く、韓国人が訪れるとビックリすることもあるとか。日本では割と普通なんですけどね…。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。