パプアニューギニアの世界遺産「クックの初期農業遺跡」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (4)
登録年2008年

パプアニューギニアの中央部にある農業跡地で、ここは少なくとも7000年前から農業が行われてきたという証拠を示す遺跡です。人の手によって水路が造られた跡も残り、パプアニューギニアで最も古い農地跡として島の農業の始まりとその発展を示すもの。

ここではクックの初期農業遺跡がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、クックの初期農業遺跡について詳しくなること間違いなし!

目次

クックの初期農業遺跡とは?

クックの初期農業遺跡
画像素材:shutterstock

パプアニューギニアの中央部にある南部山岳州。ここは標高約1500mの位置にある高原で、1.18平方kmの敷地が世界遺産として登録されています。ここで農業が開始されたのは少なくとも7000年前、さらに1万年前にも遡る説もあり、それほど古くから農業が行われてきたというほどにパプアニューギニアで最も古い農地跡。これらは植物の採取を農業に変えていったという技術革新が見られるというもの。

遺跡は3段階に渡って発展したことが分かっていて、初期の植物を植えていた穴、7000〜6400年前に植えられたバナナ、タロイモ、ヤムイモの栽培のための盛り土が発掘。そして、約4000年前の水路跡が見つかり、木製の道具を使って排水のための水路を作っていたということが分かり、時代が下るごとに農業が発展していったという跡を残しています。

クックの初期農業遺跡はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

クックの初期農業遺跡が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
クックの初期農業遺跡は、この地域で暮らした初期の人類による土地開発の証拠であるという点。

登録基準(iv)
クックの初期農業遺跡は、7000年前から利用され、さらには1万年前にも遡る説もあり、農業の開始からその発展までを示す世界でも数少ない場所の一つであるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

クックの初期農業遺跡は、7000年前に遡るほどに古い農業遺跡で、この地に住んでいる住民たちによって始められた農業の発展が見られるもので、その一連の経過が見られるという点では世界でも珍しいという点で評価されています。

パプアニューギニアは世界で最も言語が豊富な国といわれ、なんと人口600万の国に800以上の言語があるというほど。もともと多民族国家ではあるのですが、部族によって言語どころか文化すら違うのです。そして、よく部族同士が戦うことが多いのですが、それも多言語になった理由ですかね…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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