アンドラの世界遺産「マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(5)
登録年2004年(2005年拡張)

フランスとスペインの国境に位置する小さな独立国・アンドラ公国。ここはピレネー山脈の東側に位置していて、アンドラ南東部に位置するマドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷には、放牧用の邸宅、段々畑、石造りの道、鉄の精錬所など、700年以上に渡って厳しい自然の中で暮らしてきた人々による文化的景観が見られます。

ここではマドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷について詳しくなること間違いなし!

目次

マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷とは?

画像素材:shutterstock

アンドラ公国はピレネー山脈に囲まれた山国で、マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷は公国の南東部に位置する総面積4247平方kmの遺産。ここは国土の約9%にも及ぶほどの敷地で、渓谷の上流部は、岩山や崖、氷河などが見られ、下流部には森が広がっていています。

渓谷は、厳しい環境の中でも牧畜によって持続可能な生活を続けてきたという山岳文化が見られ、農業や牧畜関連の施設や、舗装された石造りの道によるネットワークが整備されきました。そして、家屋や段々畑、13世紀の鉄の精錬所、チーズ工房の跡地が点在。そして、石造りの納屋などは今でも放牧で使用されていて、ここは人間と自然との共生である文化的景観が見られるという点で評価されています。

マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷が評価されたのが、以下の点。

登録基準(v)
マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷に住む人々は、ピレネー山脈の貴重な資源を活用し、山々の景観と調和しながら持続可能な生活を700年以上に渡って続けていて、敷地内には共同体による土地管理システムが見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

分かりずらい世界遺産ではありますが、マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷はピレネー山脈の大自然が広がっていて、ここで暮らす人々は、自然と向き合いながら農業や牧畜をしつつ、石造りの道などを作ってネットワークを広げ、土地を活用して生活を続けてきたという形跡が見られ、それが現在も続けられているという点で評価されています。

ちなみに、アンドラの語源は、古代ギリシア語の「アンドシンス(イベリア人)」から由来するとされていますが、バスク語で「巨大な」という言語から由来するとも。どこが巨大なんだ?…と思いますが、かつてのアンドラはフランス王が統治していた時代もあったので…何か不思議な力がこの地にあったのかもしれません。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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