登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (8), (9), (10) |
登録年 | 2003年(2015年拡張) |
ベトナム中部にあるフォンニャ=ケバン国立公園は、850平方kmを越える広大な国立公園。熱帯雨林で囲まれた公園の地下には、多数の地下洞窟や地下河川などが見られ、ここはアジアの主要カルストの中でも最も古いものとして知られます。
ここではフォンニャ=ケバン国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、フォンニャ=ケバン国立公園について詳しくなること間違いなし!
フォンニャ=ケバン国立公園とは?
クアンビン省のボーチャック県からミンホア県にまたがるという、850平方kmを越える広大な国立公園で、ラオスとも国境で接しています。ここは約4億年前の古代から存在する、アジアで最も古い主要なカルスト地形。敷地内には、合計で104kmを越える洞窟と地下河川が存在し、特にフォン・ニャ洞窟は長さ44.5kmを越えるベトナム最大の洞窟でもあります。
そして、洞窟内には、動物が多く生息し、哺乳類は154種、爬虫類は117種、両生類は58種、鳥類は314種と種類も豊富で、魚類は170種も超えるというほど。
フォンニャ=ケバン国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
フォンニャ=ケバン国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(viii)
フォンニャ=ケバン国立公園は、頁岩と砂岩が複雑に混ざって形成されていて、古代カルストの発展が見られ、地質学や地形学などの研究において非常に重要であるということ。
登録基準(ix)
フォンニャ=ケバン国立公園は、カルスト地形に生い茂った、原生林に近い森林が多く残り、熱帯雨林と温帯森林の重要な繁殖地でもあるということ。
登録基準(x)
フォンニャ=ケバン国立公園は、2700種以上の維管束植物と800種以上の脊椎動物が生息。そして、ベトナム固有の植物種は400種以上、動物は30種も見られるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
フォンニャ=ケバン国立公園はアジアの中でも屈指の古いカルスト地形で、地質学や地形学などの研究にも大きな影響を与えました。そして、ここには貴重な熱帯雨林や温帯雨林、そして、固有種を含めた多くの動植物がみられるというのもポイント。
ちなみに、フォン・ニャ洞窟は観光地となっていて、洞窟探検も可能ではあるのですが、旅行者が行けるのは入口から1500mまで。まぁ、それくらい行けばもう十分かもですが。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。