フランスの世界遺産「レユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7), (10)
登録年2010年

マダガスカル近海に浮かぶレユニオン島はフランスの海外領土で、ここではピトン・デ・ネージュとピトン・ドゥ・ラ・フルネーズという2つの火山を中心とするレユニオン国立公園が世界遺産に登録。公園は険しい断崖や森林に覆われた峡谷や盆地が広がり、多種多様な植物は固有種に進化するほどの多様性が見られます。

ここではレユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、レユニオン島について詳しくなること間違いなし!

目次

レユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群とは?

画像素材:shutterstock

レユニオン島は、フランスの海外領土でマダガスカル島から東へ約800kmの距離にある小さな島。ここには、現在は休火山である標高3070mのピトン・デ・ネージュと、地球でも活発な活動が見られる火山の一つピトン・ドゥ・ラ・フルネーズの2つの火山があることで知られます。世界遺産としては、レユニオン国立公園の中心部で、2つの火山と3つの圏谷(カール、氷河によってスプーンでえぐったように見える半円状の地形)を含む、島の約40%以上を占める1058平方kmの広大なエリアが登録されています。

ここは険しい断崖や森林に覆われた峡谷や盆地が広がり、固有種となるほどに多種多様な植物が見られ、そこには熱帯雨林や雲霧林、常緑低木など、貴重な森が広がっています。

レユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

レユニオン島が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
火山活動や地殻変動、雨や川の浸食によって形成された、ピトン・デ・ネージュとピトン・ドゥ・ラ・フルネーズという2つの火山に岩壁や圏谷(カール)を含めた景観が広がり、峡谷と断崖には熱帯雨林や雲霧林など、モザイクのように見られるということ。

登録基準(x)
登録エリアはレユニオン島を含めたマスカリン諸島の生物多様性を保護していて、希少な森が広がり、固有種や絶滅危惧種など、多様な植物が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

レユニオン島は、火山活動により形成され、浸食によって作られた岸壁や圏谷が揃うという独特の地形が見られ、人間を寄せ付けなかったこの地は、固有種や絶滅危惧種を含めた多種多様な植物が多く生息しているという点で評価されています。

ちなみに、コーヒーの品種の中でも有名な「ブルボン種」の栽培が始まったのはここだとされています。もともとはフランス国王ルイ13世の一族であるブルボン家から由来するもので、島は「ブルボン島」と名付けられたためにコーヒー豆もブルボン種だったのですが、フランス革命によって島は「レユニオン(革命)」という名に改名されました。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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