登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (3) |
登録年 | 2015年 |
サウジアラビアの中北部にあるハーイル地方にある「ジャバル・ウンム・シンマン」と「ジャバル・アル=マンジュール」、「ジャバル・ラアト」の3つの岩絵群が世界遺産に登録。特に「ジャバル・ウンム・シンマン」は、ウンム・シンマンの丘の麓にあった湖の近くにあり、ナルフド砂漠の南部に住んでいた人や動物が集まる地で、そこには数多くの岩絵や碑文が残され、これらは1万年に及ぶ歴史を示しています。
ここではサウジアラビアのハーイル地方の岩絵がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、 ハーイル地方の岩絵について詳しくなること間違いなし!
サウジアラビアのハーイル地方の岩絵とは?
サウジアラビア中北部のハーイル州。州都であるハーイル市の郊外にあるジュッバの「ジャバル・ウンム・シンマン」と、シュウェイミスの「ジャバル・アル=マンジュール」と「ジャバル・ラアト」には1万年に渡って描かれた岩絵が残ります。これらはサウジアラビアでも最大規模の岩絵群で、そのモチーフからは完新世(約1万年前〜現在)中期からこの地が砂漠化にしていくという環境の変化が見られ、ここに住んでいたアラブ人の祖先たちの暮らしを変化させました。ここは碑文や考古学遺跡も残っています。
「ジャバル・ウンム・シンマン」は、ウンム・シンマンの丘の麓に湖があった場所で、ナルフド砂漠の南部に住んでいた人や動物が集まる地でした。「ジャバル・アル=マンジュール」と「ジャバル・ラアト」はワジ(涸れ川)の側にあり、雨季になると川が現れるという環境。ここは急斜面に築かれたものですが、長い間ずっと砂漠で埋もれていて、2001年に発見されました。
サウジアラビアのハーイル地方の岩絵はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ハーイル地方の岩絵が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ハーイル地方の岩絵は、石のハンマーによってさまざまな技法によって建造され、描かれた内容からは緩やかな環境の変化が見られ、これらは人間の人類の創造的才能が見られるという点。
登録基準(iii)
ハーイル地方の岩絵は、過去に環境に適応して人々が暮らしたことを示し、過去に消滅した社会の存在を記録したものであるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ハーイル地方に残された岩絵は、1万にもわたって描かれていて、これらの内容からこの地方が砂漠化によって変化したことを示し、かつて存在した社会の様子が見られるという点で評価されています。
ちなみに、ハーイル州は砂漠に囲まれた土地ですが、政府から経済都市化計画がされていて、「プリンス・アブドゥルアズィーズ・ビン・ムサーイド経済都市」として多くの企業や産業、住宅などが作られていき、コンゴは人口が爆発的に増えていく予定。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。