ネパールの世界遺産「サガルマータ国立公園」とは?エベレストのこと?その意味を含めて世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7)
登録年1979年

「サガルマータ」とは、世界で最も高い山・エベレスト(8,848 m)のネパール語での呼び方。公園はエベレストを中心としたエリアが登録されていて、ユキヒョウやレッサーパンダなどの珍しい動物がいっぱい。そして、海底が隆起したことで山頂付近には、古代生物の化石が多く発見されているのです。

ここでは、サガルマータ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サガルマータ国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

サガルマータ国立公園とは?その意味は?

サガルマータ国立公園
画像素材:shutterstock

地球で最も高い山であるエベレスト(標高8848m)を含むサガルマータ国立公園は、ネパールの東側、サガルマタ県に位置しています。「サガルマータ」とはネパール語でのエベレストを指し、これは「世界の頂上」を意味するもの。ローツェ、マカルー、チョ・オユーなど、7000〜8000m級の山々が登録されており、ユキヒョウやレッサーパンダ、ジャコウジカなどの珍しい動物が多く生息しています。国立公園はトレッキングの名所で登山家憧れの地。

エベレストは4500万年前にインド亜大陸とインドユーラシア大陸が衝突して形成されました。実は山頂にはアンモナイトなどの化石が発見され、この地が海底の堆積層も隆起したという証拠になっています。こうした地層は「イエロー・バンド」と呼ばれ、年々少しずつ隆起しているというから驚きですね。

サガルマータ国立公園
画像素材:shutterstock

登録範囲にはシェルパ族の集落を含んでいます。彼らは登山客のポーターを務めることが多く、山の案内人としても有名ですね。ここには6000以上のシェルパ族が生息する20以上の村があり、彼らは動物などの狩猟を行いつつ、伝統文化を守りながら暮らしています。

1979年には3600人だった観光客も、2010年には2万5000人を超え、かなり増加していることも問題に。このエリアの世界遺産の登録は、地球温暖化と気候変動の影響から動植物とシェルパ族の文化を保護することも目的としているのです。

サガルマータ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

サガルマータ国立公園(エベレスト)
画像素材:shutterstock

サガルマータ国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
サガルマータ国立公園は、山々や氷河、渓谷、そして世界最高峰のエベレストを含む、ありとあらゆる美しい景観が並び、絶滅寸前の動植物も生息しています。このエリアは、かつて大陸同士が衝突して形成されたことから、その地層からは地球の歴史を垣間見ることができるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

サガルマータはネパール語なので馴染みがないかもしれませんが、世界最高峰のエベレストを含めたエリアが登録されていて、その景観だけでなく、大陸同士の衝突によって形成されたことから、地層からは「地球の記憶」を残すという点でも評価されています。

しかし、1979年と古くに登録されたためか、評価基準が(vii)だけというのも不思議。絶滅寸前の動植物や化石などもあるので、他の評価基準を加えてもいいのではないか…と個人的には思ってしまいます。が、とりあえず、(vii)だけで登録されいるので仕方ないのです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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