アイスランドの世界遺産「ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(8)
登録年2019年

ヴァトナヨークトル国立公園はアイスランドの領土のほぼ14%に相当する140万ヘクタール以上の面積を持つ火山地帯。公園内にある火山は10ヶ所もあり、うち8ヶ所は氷河の下にあります。そして、公園内にはヨーロッパ最大の体積を誇る氷河「ヴァトナヨークトル氷河」があることでも有名。

ここでは、ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ヴァトナヨークトル国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然とは?

ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然
画像素材:shutterstock

アイスランド南東部にある国立公園。140万ヘクタールの広大なエリアが登録されていて、ここにはヨーロッパ最大の体積の氷河「ヴァトナヨークトル氷河」も含まれています。もともとアイスランドは火山島で、地球上で唯一大西洋中央海嶺が露出している場所として有名。園内には10ヶ所に火山があり、氷河の下にある火山は8ヶ所も。最も古い火山の噴火は約1000万年前に誕生したもので、最近だと2015年に噴火したというほどに活発なエリアでもあります。ここでは氷河期に形成された、茶色のハイアロクラスタイトという世界でも珍しい火砕岩が存在することも。

ここはマグマとリソスフェア(岩石圏)が雪氷圏や水圏、大気と相互に作用していて、この地では世界でも見られない地質学的なプロセスが見られ、 「火と氷が絶えず変化する」というのは、まさにこのことを示しています。ちなみに、ヴァトナヨークトル氷河は、18世紀の終わりまで拡大は続いたものの、現在は地球温暖化の影響で年々範囲は狭まってきています。

ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然
画像素材:shutterstock

ヴァトナヨークトル国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(viii)
280万年にわたって範囲が変化しつつある氷河と火山の継続的な活動により、世界でも類を見ない地形が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

アイスランド自体は火山島なので、どこでも火山は見られるのですが、ここは氷河の下に火山があり、その噴火によって氷河が変化するという不思議な風景が存在するのです。

ちなみに、園内にあるグリムスヴォトンでは、かつてヨークルフロイプ(氷底噴火)が発生して、火山灰がヨーロッパに届き、航空便が運休せざる得ない状況が発生したことも。アイスランドで発生する噴火は、現代社会に生きる我々にとっては驚異だったりします。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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