世界遺産におけるアップストリーム・プロセスとは?簡単に解説

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世界遺産は毎年開かれる世界遺産委員会で決定されるのですが、かつては保有国と委員会国で評価が一致せずに、不備になるということもありました。それを解決するために生まれたのが、アップストリーム・プロセス。

今回はアップストリーム・プロセスを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アップストリーム・プロセスについて具体的に理解できること間違いなし!

目次

アップストリーム・プロセスとは?

旧野首教会/アップストリーム・プロセス
画像素材:写真AC

一言で言えば、「世界遺産を登録しやすくする仕組み」のこと。最近は、世界遺産登録の際に、保有国と世界遺産委員会委員国と、諮問機関の評価が対立することがあり、なかなか登録までの作業が進まないということがありました。そこで2008年にアップストリーム・プロセスという概念が登場し、2015年に採用されました。

これは、世界遺産委員会で議論する前に、登録までに必要なプロセスを事前に整えるということ。例えば、世界遺産の諮問機関からアドバイスや相談、分析などを求めたり、推薦書を世界遺産委員会に提出する前に諮問機関に事前評価を行ったりすることで、より世界遺産に登録しやすくなります。

ちなみに、2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」も国際記念物遺跡会議(ICOMOS)のアドバイスによって、登録にまで至ったもの。

世界遺産マニアの結論と感想

「我々の遺産は世界遺産になるほどに素晴らしい!」と自信満々で提出されても、世界遺産の評価基準は、顕著な普遍的価値のため、なかなか上手にプレゼンできない…という状況が続いたので、考案されたのがアップストリーム・プロセスです。世界遺産に限ったことではないですが、何事も客観的な視点が必要ということですね。

※写真はイメージです
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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