レッドリストというワードを聞いたことはありますか?これは絶滅の恐れのある生物種をIUCNがまとめたものです。これはどうやって決めているのでしょうか?
今回はIUCNのレッドリストを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めばIUCNのレッドリストについて具体的に理解できること間違いなし!
IUCN(国際的自然保護連合)のレッドリストとは?
国際的自然保護団体であるIUCNは数年ごとに「絶滅の恐れのある生物種のレッドリスト」というものを更新しています。これは世界中の絶滅危惧種の可能性のある生物種をまとめたもので、リストの中でも絶滅の危険性が高い絶減危倶種は、「絶滅寸前種(CR)」から「絶滅危倶種(EN)」、「危急種(VU)」の3つに分類されています。レッドリストは定期的に更新されていて、2019年のレッドリストでは、この3カテゴリーになんと38,000種以上も記載されているほど、多くの生物が絶滅の危機に瀕しているのです。
カテゴリー分けは以下の通り。
EX(Extinct)絶滅
…この世界から絶滅
EW(Extinct in the wild)野生絶滅
…野生種のみ絶滅
CR(Critically Endangered)絶滅寸前種(絶滅危恨IA類)
…3世代もしくは10年以内に個体数が80%以上減少
EN(Endangered)絶滅危慎種(絶滅危恨IB類)
…3世代もしくは10年以内に個体数が50%以上減少
VU(Vulnerable)危急種(絶滅危慎I類)
…3世代もしくは10年以内に個体数が30%以上減少
NT(Near Threatened)準絶滅危惧
LC(Least Concern)軽度懸念
DD(Data Deficient)データ不足
…情報がないといった状態
世界遺産はどれくらいレッドリストに含まれているの?
2024年現在、危機遺産56件のうち、15件が自然遺産で、危機遺産リストへの登録理由は、内戦や密猟などがおもな原因。
自然遺産の登録はIUCNが調査を行い、「動植物の生態系」に関する基準が登録基準(Ix)と(x)。現在、自然遺産の約3分の2がこの2つの登録基準となっています。特に 絶滅危倶種の生息域ということで、登録基準(x)を判断する際に、その基準の1つとなっているのが、IUCNが作成するレッドリストなのです。
世界遺産マニアの結論と感想
生物の保護は、世界遺産における主要なテーマでもあります。地球をさまざまな生物にとって住みよい星に変えていくため、人類が自ら解決しなければならない問題なのです。
※写真はイメージです
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。