ロゼッタ・ストーンとはどんな石?世界遺産マニアが解説

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ロゼッタ・ストーンとは、1799年にエジプトのロゼッタ(現在のラシード)という街で発見された石碑で、同じ内容が古代エジプトのヒエログリフを含めて3種類の異なる文字で刻まれていることで有名。なぜこの石がそこまで貴重とされるのでしょうか?

今回はロゼッタ・ストーンを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ロゼッタ・ストーンについて具体的に理解できること間違いなし!

目次

ロゼッタ・ストーンとはどんなもの?

ロゼッタ・ストーン
画像素材:shutterstock

「ロゼッタ」とはエジプト北部、ナイル川のデルタ地帯にある港町の名で、この石がこの地で偶然見つかったことから「ロゼッタ・ストーン」と名づけられました。内容としては、紀元前196年に当時のファラオ・プトレマイオス5世(紀元前210年〜紀元前180年)によって発布されたメンフィス勅令が刻まれたもの。これはファラオによって税を免税したことを記念し、ファラオ礼拝の実地方法を示したもので、もともとは神殿の柱の一部でした。

石碑には、ヒエログリフ(神聖文字)、デモティック(民衆文字)、ギリシャ語の3つの言語が並記されており、それぞれ同じ内容が記されています。3つの言語が並ぶこの石は、後のエジプト象形文字の解読において非常に大きな価値を持っていました。

誰が発見した?意外なことにナポレオンの部隊だった

ピラミッドの戦いのイメージ図
画像素材:Wikimedia Commons

プトレマイオス朝が崩壊した後、ロゼッタの神殿も崩壊したとされ、イスラム時代になると石切場となってなり、その頃に石柱が崩壊して、現在の形になっていったと考えられます。ロゼッタ・ストーンは、1799年にナポレオン・ボナパルトのエジプト遠征中にフランス軍の部隊によって偶然発見されました。ナポレオンの遠征は軍事だけでなく、学者や技術者を多数同行させており、エジプトの文化や歴史の調査も目的の一つでした。

しかし、1799年にナポレオンは本国へ帰国し、戦闘は1801年まで続くもフランスは敗戦。フランスの学者たちは拒否し、大いに揉めるものの、ロゼッタ・ストーンを含む多くの出土品がイギリスの手に渡ることになります。そして、ロゼッタ・ストーンはロンドンの大英博物館に所蔵されました。とはいえ、既にフランス側は文字をすべて複写していたので、保有権の問題ではあったのですが…。

ロゼッタストーンを解読したのは誰?

ロゼッタ・ストーン
画像素材:shutterstock

ロゼッタストーンの真の価値は「ヒエログリフ解読の鍵」となった点にあります。実は古代エジプトの文字はキリスト教の普及するとともに、ヒエログリフを含め、既に4世紀には誰も読解できないという状況でした。

刻まれたギリシャ語は古代のギリシャ語だったものの、これらすでに読解可能だったため、この石に刻まれたギリシャ語をもとにヒエログリフの解読が進められました。そして、スウェーデンの外交官であるヨハン・ダヴィド・オケルブラッドがデモティックをすべての固有名詞に特定することに成功するも、ヒエログリフを解読するには時間がかかります。

その中でも大きな功績をあげたのがフランス人学者ジャン=フランソワ・シャンポリオン(1790〜1832年)。1822年に彼はヒエログリフが単なる象形文字ではなく、音を表す文字体系を含んでいることを発見し、これにより長年謎に包まれていた古代エジプトの文字を解読する道が開かれたのです。この功績は、現代のエジプト学の始まりとも言われており、ロゼッタ・ストーンの解読はその象徴的な出発点でもありました。

世界遺産マニアの結論と感想

ロゼッタ・ストーンは一見ただの石碑に見えるかもしれませんが、実は「古代の同時通訳文」とでもいうべき存在。この石が発見されたことで、古代エジプト文明の文字を読み解くきっかけとなり、その歴史や文化に触れることができるようになりました。

とはいえ、エジプトでは2言語や3言語にまたがって刻まれた碑文は多く発見されていて、中にはロゼッタ・ストーンよりも古い碑文もあり、別にロゼッタ・ストーンだけが貴重な存在というわけではないのですが、かつての石柱の一部が長年謎だった古代エジプトの文字を読み解けるようになったという点ではセンセーショナルな存在だったのです。まさに、古代の謎を解き明かす最初の鍵といえる存在でした。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定マイスター認定済。

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